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テキサスA&Ḿ大学、新技術で糖尿病管理を改善

July, 14, 2016, Marcoussis--テキサスA&M大学生体医用工学の研究者によると、特殊タイプの光の吸収の仕方に基づいてグルコースを検出する新開発の方法が、糖尿病で健康状態をモニタするのに利用している指を刺す侵襲的なテストに終わりを告げる。
 テキサスA&Ḿの生体医用工学部教授、Vladislav Yakovlevの研究チームは、捻じれた、指向性をもつ光をグルコースを含むサンプルに送る光技術を使用することで、グルコース濃度を正確に検出することができた。この成果は、数100万の患者が存在する糖尿病管理のより効果的な手段となるかもしれない。
 研究成果は、SPIE フォトニクスウエストコンファランスで発表された。
 生体用診断とイメージング機器の権威であるYakovlevは、指を刺すような標準的なきグルコースモニタリング技術は、患者の血液グルコースレベルを連続的にモニタできないので、いささか推測ゲームのようなものだと指摘する。さらに、患者は、このようなテストを自分で1日に少なくとも3回するように言われているが、そうしたテストは痛くてぎこちないので、こうした指導に従わない患者が多い、と同氏は話している。
 結果は、不十分なことが多々あり、効果的でない病気管理である。糖尿病が伝染病的レベルになりつつあることを考えると、このようなテストは問題となる。米国だけで、糖尿病患者は2910万人であり、死因の7番目になっている。したがって、血液グルコースレベルをモニタする、非侵襲的で痛みのない、正確な技術が必要とされていることは明らかである。
 これには、テキサスA&ḾのYakovlevチームが開発している光研究技術が解となる。
 同技術は、基本的には、個々のグルコース分子による特殊波長の光、左円偏向と右円偏向の光の吸収の仕方を計測することで機能する。グルコース分子が振動し、この光を吸収する特殊な仕方を計測することで分子をその周囲から区別し、グルコース濃度を計算することができる、とYakovlevは説明している。
 同氏によると、それは小さいが計測可能な効果である。つまり、対掌性(chirality)として知られるグルコース分子の特性によるものだからである。グルコースのキラル構造は、その原子配列によるものであり、その分子がその鏡像に重ね合わせることができないことを意味する。
 その特殊性により、グルコース分子を周辺の他の生体分子から区別できる。例えば、組織の中の水の存在は、光技術でグルコースを検出しようとすると問題になる、水も光を吸収し、グルコースの存在を隠すからである。また、タンパク質分子も同様である。
 こうした問題は、キャリブレーション問題として知られている。しかし、Yakovlevの技術は、こうした障害を克服する。適切な侵入深さに達し、独自の計測可能な効果を生むからである。つまり、ある意味で、その画像から背景ノイズを除去し、グルコース信号だけを残すことによって達成される。
「この技術は、グルコースをその周囲から分離することができる。スペクトルの基本振動領域で水の大きな吸収を回避しながらキャリブレーション問題を逃れる、これにより生物学的組織で臨床的に意味のある浸透深さが得られる」とYakovlevは説明している。
(詳細は、www.tamu.edu)