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偽造と闘うためにクローンが作れないパターンを生成

July, 7, 2016, Vienna--ルクセンブルク大学、リュブリャナ(Ljubljana)大学、ウィーン大学の研究グループは、価値のあるものに適用できる独自の反射パターンを生成する新方法を開発した。これらのパターンは、模造や複製ができないので、偽造防止のために製品を明確に特定する用途に使用できる。
 今日のグローバル化された、ネット接続世界では、物や人を確認する能力は、個人、社会、国家など多くのレベルでセキュリティ・クリティカルビジネスになっている。例えば、高価なものを購入する際、対象認証が望ましい。購入者と売り手は、顧客が受け取るものが支払う対価と同じであり、模造品でないこの証明に共通の関心を持っている。対象認証は、偽造、つまりクローン電話、SIMカード、デビットカード、似たような装置に脅かされているビジネスにとって極めて重要である。
 ところが、認証戦略は完璧ではない。物は偽造され、カードは普通に模造され、指紋さえも盗まれる。
 こうした観点から、魅力的なソリューションはクローンが作れない非生体物理的トークンと言うことになる。これはわれわれの身体の生体認証と同様に固有ではあるが、豊富に利用できる。商業的な訴求力となるには、そのような固有のトークンの製造コストを低くする必要がある。こうした特徴は、物理的にクローンが作れない機能(PUF)である。これらは、多様な種類の物理的入力に独自の仕方で反応するものである。例えば、光を照射すると、予測できな方向に光を散乱する、あるいは様々な色で輝き、未知の遅延で反応する、あるいはスイッチを入れるとランダムな状態で始動する。PUFは今ではマイクロチップに内蔵されており、シリコンコンポーネントが認定工場からのものであることを保証する。光PUFは一層希であり、PUFが付加された価値あるものの認定のために、カメラで撮れる入力光への反応を生み出す。
 ルクセンブルク大学物理学&材料科学ユニット(PHYMS)と学際的セキュリティ&トラスト(SnT)の協力で、D. Gabriele Lenzini(SnT)とJan Lagerwall(PHYMS)教授が、コレステリック液晶という特殊な球オプティクスに基づいた全く新しいタイプのPUFを提案している。この種の液晶の特徴である自己組織化した周期構造により、球は蝶やクジャクの羽と同じ方法で特殊な色を反射する。フォトニクスの専門家、Irena Drevensek-O)lenic教授とRomano Rupp教授の助けを借りて研究チームは、多数のそのような球のオプティクを詳細に分析し、球が予想外の方法で相互に通信していることを見出した。光によるこの通信が研究チームが主張する、固有の色パターンを生み出し、そのパターンは球が照射される仕方を変えることで動的に調整できる。異なるタイプの液晶球をトークン内にランダムにアレンジできるので、生成されるパターンも同様にランダムとなり、トークンや関連のパターンをコピーすることは不可能。これは、人やモノの認証にPUFとして極めて魅力的であると言える。