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新しい多光子顕微鏡と内視鏡で病気診断の高速化

May, 27, 2016, Bath--新しい光学機器を使うと、医療試験や手術中に組織サンプルを採って試験にまわす必要性が少なくなる。したがって診断や処置が高速化され、ヘルスケアコストも削減できる可能性がある。
 1つは、外部組織、手術中に露出する組織をテストするように設計された軽量ハンドヘルド顕微鏡。その利用の一例では、医師が正常な細胞とガン細胞とを比較する際に役立つ(手術中)。優位点は、患者が動いていても(例えば、通常の呼吸動作)身体部分の高品質3D画像が撮れ、患者の身体の露わになったほぼどの領域にでも適用できること。

 二番目の器具は、小型内視鏡。これには、特殊設計の光ファイバが組み込まれており、結合する光を超高精度にコントロールし、例えば神経外科では、体内に挿入して細胞レベルの検査を行うことができる。究極的には、この新しいアプローチは、医師が組織表面下の深さを調整し個々の細胞内を高解像度の画像で見ることができるようになる。
 両プロトタイプとも、インペリアルカレッジロンドン(Imperial College London)がバース大学(University of Bath)と共同で開発した。

現在、多くの病気の診断では、患者から組織標本を採る必要がある。それを研究室で準備し、顕微鏡で調べ、その結果を臨床医に戻す。新しい機器は、あるがままの組織で個々の細胞を分析するために、いずれも多光子励起蛍光顕微鏡を利用しており、これらは診察室でも手術室でも、臨床医が病変組織を特定し、迅速な診断をするために利用することができる。
 ハンドヘルド顕微鏡は、患者の動きを相殺するトラッキング機構を組み込んでおり、安定した画像を確実に生成できる。内視鏡は、直径がわずか1㎜であり、可動部分はない。これらの機器はいずれも、バース大学フォトニクス&光学材料センタの研究者が開発した新しいマルチコア光ファイバを使用している。
 その技術の開発をさらに進め改良した後、臨床試験で2つの機器の利点をさらに詳細に調べ、5~10年以内に臨床利用への導入が目標になっている。