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3Dレーザプリンティングで高品質マイクロオプティクス製造

April, 22, 2016, Washington--シュトゥットガルト大学(University of Stuttgart)の研究チームは、前例のないパフォーマンスと再現性を持つマイクロスケールオプティクスの3Dプリンティングを実証した。
 このアプローチは、ほぼどんな種類の集積光素子でもマイクロスケール、あるいはもっと小さく作製するために用いることができる。これらは、センシングから通信までのアプリケーションで使われる機器やデバイスの微小化に貢献する。
 Opticaに発表された論文によると、直径125µmの光ファイバの真ん中に4.4µm光学素子が直接製造された。研究チームはフェムト秒レーザ描画を使ってこれを完成し、光学素子のパフォーマンスはシミュレーションとほぼ一致することを示した。
 シュトゥットガルト大学の超高速ナノオプティクスチェア、Harald Giessenは、「われわれのアプローチは、量産に拡大することが可能であり、微小サイズのどんな種類の光学素子でも、それを直接プリントするめたに用いることができるので、集積マイクロオプティクス、ナノオプティクスの新しい時代開くことになる」とコメントしている。
 フェムト秒レーザ描画は短パルス光を放射するレーザを使って、感光性材料を選択的に固めていく。材料は、レーザ光が焦点を結ぶ小さな3Dエリアで固まり、固まらなかった材料はすべて流され、作製された3D構造が露わになる。
 世界中の多くの研究所が独自の3Dレーザ描画システムを作製しているが、これらの自作システムは環境条件やレーザパワーの変動の影響を受けやすく、高品質のマイクロオプティクスを高信頼に作製することはできない。このような問題を克服するために研究チームは、ナノメートルサイズの構造を描くために設計された市販の2光子3Dレーザリソグラフィシステム使った。Nanoscribe GmbH製のシステムは、安定性、信頼性、優れた品質が得られるように設計されている。
 研究チームは、3Dレーザ描画システムを使ってフェーズマスクを直接ファイバ端に作製した。
 ダイレクトレーザ描画アプローチは、多様な方法で光学素子を作製するために利用できる。中央から始めてリングごとに、あるいはボトムからスタートしてレイヤごとにフェーズマスクを作製する、どちらも高品質の構造が作製できることを研究チームは確認した。
 「どのように描くかによって、異なる光学特性が得られ、描くことができるスピード、光コンポーネントをどの程度速く製造できるかは、描くモードに強く依存する」と論文の著者、シュトゥットガルト大学のTimo Gissiblは言う。
 研究チームが作製したフェーズマスクにはたくさんの潜在的アプリケーションがある。大きな光学レンズを置き換えることによって、トップフラットなフェーズマスクは、非常に小さな内視鏡での照射を可能にする、つまり非侵襲的手術、大腸内視鏡検査のような処置で体の内部を見るために使用できる。ドーナツ形状の光を生成するフェーズマスクを持つ光ファイバは直接液体の中に入れ、例えば粒子や細胞の光トラッピングに使用できる。この技術の発明者、Lihong Wangによると、光音響内視鏡は、コンパクトなホロービームデリバリの恩恵を受ける。
(詳細は、Optica, 3, 4, 448 (2016). DOI:http://dx.doi.org/10.1364/optica.3.000448.)