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グラフェンプラズモン、赤外光のナノスケール制御

April, 5, 2016, San Sebastian--CIC nanoGUNEの研究者は、ICFO、Grapheneaと共同で赤外光が、グラフェン製のナノ構造によってどのように捕らえられるかを明らかにした。
 これは、光がグラフェンの電荷振動に結合するときに起こる。結果としての光と電荷振動の混合、つまりプラズモンは記録的に小さな体積に押しつぶされ、従来の誘電体光キャビティよりも何百万倍も小さい。このプロセスが、最先端の近接場顕微鏡の助けを借りて初めて明らかにされ、理論的に説明された。特に、研究グループは、2つのタイプのプラズモン、エッジモードとシートモードが、シートに沿って、またはシートエッジに沿って伝搬することを確認した。エッジプラズモンは、電磁エネルギーを1次元に流す点で優れている。EC Graphene Flagshipが助成したこの成果は、超小型で効率的なフォトディテクタ、センサ、その他のフォトニックおよびオプトエレクトロニックナノデバイスにとって新たなチャンスを拓くものとなる。
 グラフェンベースの技術により、極めて小さな光ナノデバイスが可能になる。グラフェンシート、炭素原子の単層シートによって捕らえられた光の波長は、自由空間を伝搬する光に比べて100倍小さくできる。結果として、グラフェンシートに沿って伝搬するこの光、つまりグラフェンプラズモンに必要な空間は極めて少ない。そのため、フォトニックデバイスは、非常に小さくできる。プラズモン場コンセントレーションは、プラズモンのナノ共振器として動作するグラフェンナノ構造を作ることで一層強化できる。その増強場は、中でも、強化版赤外およびテラヘルツフォトディテクション、あるいは分子の赤外振動センシングにすでに適用されている。
 「プラズモニックグラフェンナノ共振器ベースの効率的なデバイス開発は、共振器内部のプラズモニックモードに対する正確な理解とコントロールによって決まる」とDr. Pablo Alonso-Gonzalez(現在は、Oviedo University)はコメントしている。同氏は、近接場顕微鏡を用いてグラフェンナノ共振器(ディスクおよび矩形)の実空間イメージングを行った。
 研究チームは、個々のプラズモンモードを分離し、2つの異なるクラスに分けた。その第1番目「シートプラズモン」は、グラフェンナノ構造の「内部に」存在することができ、グラフェン全体に広がる。逆に、第2のプラズモン「エッジプラズモン」は、もっぱらグラフェンナノ構造のエッジに沿って伝搬し、ディスク形状ナノ共振器のWGM(ウイスパリングギャラリモード)に、あるいは、コーナーで反射するため、グラフェンナノ矩形のファブリベロ共振器に帰着する。エッジプラズモンは、シートプラズモンよりも閉じ込めが著しく優れており、最も重要なことだが、一方向にのみエネルギーを移動させる。実空間画像は、空間波長のキューブよりも1億倍小さなモード体積の双極エッジモードを示す。研究チームは、近接場画像をベースにしたエッジプラズモンの分散(運動量の関数としてのエネルギー)も計測し、シートプラズモンと比較してエッジプラズモンの短波長化を強調した。エッジプラズモンは、その固有の特徴により、量子ドットの結合、将来の量子オプトエレクトロニックデバイスにおける単一分子の結合に向けた有望なプラットフォームになり得る。