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極細光ファイバにより超鮮明画像を実現

February, 17, 2016, Cambridge--極細ファイバスコープによる光学イメージングは、侵襲性なく人体内を観察するために極めて有用である。現在のファイバ内視鏡の解像度は、残念ながら、せいぜい1µm程度。これでは、生体細胞の興味深く重要な微細部を見ることができない。
 内視鏡の中には、多数の分離したファイバを束ねて1つのファイババンドルにしているものがある。個々のファイバは個別ピクセルのように動作し、最終的にピクセル化された画像を形成する。しかしそのようなバンドルは太くなりがちであり、少なくとも直径1㎜にはなる。
 代替は、マルチモードファイバベースのファイバ内視鏡である。それにより提供されるイメージングは一段と優れており、1㎜の1/10程度の細さになる。マルチモードファイバ(MMF)は、全画像伝送ができる単一のファイバコアを使うだけである。残念なことに、画像はファイバで伝搬されるにしたがい混乱する。しかしこうした画像を元の状態に戻す仕掛けが利用できる。このようなマルチモード内視鏡の解像度に対する主要な制限要因は、ファイバの軸に沿って伝搬する光をファイバが伝送するところにある。角度の小さな光はまだファイバ壁から跳ね返ることができるが、この角度が大きくなりすぎると、光はサイドから漏れることになる。
 トゥエンテ大学(University of Twente)MESA+研究所、マックスプランク光科学研究所(MPL)、FOMポスドクDr Lyubov Amitonovaの研究グループは、フォトニッククリスタルファイバ(PCF)でこの限界を克服できることを示した。
 従来のファイバ(ステップインデクス)は、2つの異なる材料ゾーン(外側のクラッドと内側のコア)でできており、光が全反射によってファイバを伝搬できるようになっている。PCFは構造が違う。PCFは1つの材料だけで造られており、光導波はクラッド内の特殊な穴のパタンの存在によって実現される。穴は空気で満たされている。そのようなファイバのクラッド構造を調整することで、特殊なファイバ特性を設計する独自のツールが利用できる。このプロジェクトでは、研究グループは、可視光を使って、レーザビームを0.52µmまでファイバで集光するファイバを設計し作製した。
 PCFはマルチモードとして機能する。通常、その中で画像は混乱する、光が不規則なファイバ壁で跳ね返るからである。UTが開発した複雑な波面シェイピング技術は、そのような混乱を元に戻し、しっかりと焦点を結ぶようにすることができる。これは、光が実際にファイバに入る前に、光をプリシェーピングして正確な形状にすることで達成できる。鮮明な画像を作るためにこれが必要となる。このブローチを使い、研究グループは、独自のPCFを含む、多様なマルチモードファイバのファイバ出力面に光を集光させることに成功した。複雑な波面シェーピング技術と適切に設計されたマルチモードPCFにより、強く集光されたスポットを、サブ波長ビームウエストで、ファイバ出力面の所望の位置に作ることができる。これはファイバプローブから高解像度内視鏡に道を開くものである。ファイバは極細にして、例えば微細血管に挿入することが可能になる。