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フォトニック「焼結」から新しいソーラ、エレクトロニクス製造技術

January, 14, 2016, Corvallis--オレゴン州立大学(OSU)のエンジニアは、フォトニック「焼結」の物理理解で基本的なブレイクスルーを達成した。これは、太陽電池、柔軟なエレクトロニクス、様々なタイプのセンサ、他のハイテク製品など、紙やプラスチックなどにプリントされた製品における多くの進歩につながる。
 焼結は、ナノ粒子を溶融して、多目的に使用できる固体の機能薄膜を形成する。そのプロセスは、新しい技術にとって非常に価値がある。
 フォトニック焼結は、ナノ粒子を焼結する他の技術と比べて、高速性と低コストで優位性がある。
 新しい研究で、OSUの研究チームは、フォトニック焼結を理解しコントロールするための以前のアプローチが、関連する基礎物理学の欠陥のある見方に基づいていたことを発見した。そうした見方のために、製品品質とプロセス効率を過大評価することになっていた。
 このプロセスの新しい見方に基づいて研究チームは、遥かに低い温度で、少なくとも2倍速く、また10倍以上のエネルギー効率で高品質の製品を作成できると考えている。
 製造温度、速度、コストの制約を除去することで多くの新しいハイテク製品を紙やラップのような安価な基板にプリントして作製できるようになる。
 「フォトニック焼結は、ナノ粒子をコントロールしながら堆積しそれらを結合する1つの方法であある。しかし今日まで、何が起こっているかについて、その根底にある物理学を本当に理解するに至っていなかった。例えば、温度変化や融合度は関係ないと考えていたが、実際はそういうことが非常に重要である」とOSU工学部機械工学准教授、Rajiv Malhotraはコメントしている。
 この研究から発展する製品には、太陽電池、ガスセンサ、無線周波数同定タグ、広範なフレキシブルエレクトロニクスが含まれる。環境応用の新しいセンシングデバイスとともに、ウェアラブル生体医療センサが出現することになる。
 この技術では、キセノンランプからの光が比較的広範囲にブロードキャストされ、従来の熱的方法よりもはるかに高速にナノ粒子を機能的薄膜に融合させる。プロセスを拡張して産業向けに大規模製造工程にすることができる。