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パルス光生成にチップベースリング共振器を利用

January, 12, 2016, Jerusalem--スイス国立科学財団(SNSF)の支援を受けた研究グループは、櫛状周波数間隔をもつレーザ光を生成できるチップベースデバイスを作製した。このデバイスは、通信や化学分析に利用できる。
 研究グループは、マイクロ共振器を使用して光ソリトン生成に成功した。光は正確に同じ間隔で分離された一連の周波数、周波数コムで構成されている。
 ソリトンを生成するためにEPFLとロシアクオンタムセンタの研究チームはマイクロ共振器を使用した。グループリーダー、スイス連邦工科大学ローザンヌ校(EPFL)のTobias Kippenbergによると、このマイクロリング構造は微細なシリコンナイトライドでできている。「リング形状は、それに結合されたレーザの光を数ナノ秒(ns)間蓄積することができる。この時間周期は、光がリングを数千回周回してそこに蓄積できる時間であり、その間に光強度は増強される」と同氏は説明している。マイクロ共振器と光との相互作用は非線形である。通常、連続的であるレーザは、超短パルス、つまりソリトンに変換される。
 マイクロ共振器を作製するパラメータを最適化することでEPFLの研究チームは、さらにソリトンチェレンコフ放射を生成することができた。これは周波数スペクトルを広げる。つまり、コムに含まれる歯の数が増えることになる。研究成果は、この種の構造の新記録であり、現在、レーザの周波数と比較してオクターブの2/3以上に広がっている。
 Kippenbergによると、この成果は間隔の広い周波数を必要とする多くのアプリケーションにとって有望な進歩となる。光通信の領域では、単一のレーザが、個々に情報を運ぶことができる幅広い個別周波数を作り出すことができる。化学分光や原子時計は、別のアプリケーション分野となる。