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NIST、光散乱場技術でコンピュータチップを計測

December, 14, 2015, Gaithersburg--NISTの研究チームは、標準のレンズを通して見る技術と散乱場イメージングという技術を統合した新しい顕微鏡を使って検査に使用する光波長(450nm)よりも30倍小さなSiウエハ上のパターン化された特徴を正確に計測した。
 NISTの研究チームは、SEMATECH製造ウエハ上にエッチング線(線幅16nm)の計測を報告した。この技術により、研究チームは数原子に相当する特徴寸法差を見分けることができた。
 計測は、サブナノメートルの解像度を持つAFMによって確認されたが、オンライン品質制御計測には遅すぎると考えられている。
 以前の成果を統合してNISTの研究チームは、画期的な光学アプローチは「非常に難しい問題への現実的なソリューション」となり得ることを、新しい概念実証が示唆していると報告している。困難な問題とは、ナノテクノロジーにおける進歩を利用しようと考えているチップメーカーなどが直面している問題である。全てが必要としているものは、ナノスケール構造の非破壊計測手段である。これには、サブナノの感度があり、同時に高いスループットが要求される。
 「光学顕微鏡は、光波長より小さな特徴を見ることはできない。少なくとも、正確な計測に必要な細部を鮮明に見ることはできない。しかし、光はサブ波長の特徴、そのような特徴のパターン化された配置に当たり散乱する。歴史的に、このような散乱光は十分な解像度を生まないので無視することになる。しかし今では、それが有益な情報を含んでいることが分かっている。つまりその光がどこから来たかについて教えてくれるシグネイチャを与えてくれる」とNISTの散乱場イメージングを主導する物理学者、Richard Silver氏は説明している。
 散乱場イメージングでは、研究チームは、異なる角度からの偏向光で整然とサンプルを照射する。散乱光のこの集まりから、NISTのチームは飛び跳ねる光波の特徴を引き出し、試料の特徴的形状を明らかにすることができる。
 光散乱データは、スライスで集められ、サンプルの上とサンプル内部への大量の散乱光をいっしょに撮像する。これらのスライスは解析され、再構成されて3D表現となる。そのプロセスは、CTスキャンに似ているが、スライスが干渉波の集積であって、横断面の画像ではないという点が違う。
 「データの集積から必要なものがわかる。ウエハの線は見えないかも知れないが、サイズ、形状、間隔についてはわかる」とプロジェクトリーダー、Bryan Barnes氏は説明している。
 散乱場イメージングは、重要な必須要件ととなる。これは、極めて小さな特徴の高精度計測のために有益なデータを生成する前に満たされなければならない要件である。重要段階は、光がサンプルに到達する前に、レンズ、アパチャ、その他のシステム要素を通るパスの詳細な評価を必要とする。試料からの散乱光が通るパスは、同一レベルの精密さとなる。
 NISTの研究者たちは、理想的な、欠陥のないパターン、そのいかなる変動パターンからの散乱光をシミュレートするために標準方程式を使うことができる。開発した波形解析ソフトウエアを使い、チームは光散乱参照モデルライブラリをインデクス付で作成した。したがって、一度ある試料をスキャンすると、チームはコンピュータを使って実世界データとモデルとを比較し近似を見つけることができる。そこから、一連の解析を続けることが残った違いの最少化に役立ち、残ったわずかな差が、高さ、幅、あるいは線幅などの形状変化によるものであることまで追及することができる。
 次のステップには、技術をもっと短い波長、極紫外あるいは193nmまで拡張することを含む。目的は、5nmサイズの特徴を正確に計測することである。
(詳細は、www.nist.gov)