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ロッキードマーチン、戦術航空機搭載全方向対応レーザ兵器を開発

October, 26, 2015--敵機や敵のミサイルはどの方向からも来ると言えるので、軍用機のレーザ兵器システムはいかる方向にも放射できなければならない。しかし、物理法則から、レーザは大気乱流の妨害を受けることなく、音速で飛んでくる航空機の正面の標的としか交戦できない。 
 ロッキードマーチンがDARPAおよび空軍研究所(AFRL)向けにプロトタイプレーザタレット開発で実現した技術はまさにこのような問題に対する退所であり、これによって戦術航空機搭載のレーザ兵器システムに道を開かれた。
 Aero-adaptive Aero-optic Beam Control(ABC)タレットは、ほぼ音速で飛行している航空機搭載のレーザ兵器で360°の動眼視野を初めて実証したタレットである。そのパフォーマンスは、2014-2015年に、ローコストの飛行テストベッドとしてビジネスジェットを使って約60飛行テストで立証された。航空機はジェット巡航速度で飛行し、ローパワーのレーザビームをタレットの光学ウインドウから発射して全方向でのパフォーマンスの計測と評価に成功した。
 設計では、最新の空力技術とフロー制御技術を用いてレーザビームに対する乱流の影響を最小にしている。光学的補償システムにはデフォーマブルミラーを使用しており、これによってビームが大気を突き抜けて標的に確実に届くようになる。そのままにしておくと、乱流がレーザビームを構成する光粒子を拡散させ、霧がフラッシュライトのビームを発散させるようになる。
 「この高度なタレット設計によって、戦術航空機は、地上や船上と同様のレーザ兵器システムの優位性を持つことになる」とロッキードマーチンの戦略・ミサイル防衛システム、宇宙システムのミサイルシステム・先端プログラム担当VP、Doug Graham氏はコメントしている。