May, 26, 2015, Palo Alto--Anitoa Systemsは、中国の浙江大学と提携し、Anitoaの超微光CMOSバイオ光センサを用いたハンドヘルド定量的ポリメラーゼ連鎖反応システム(qPCR)のデモンストレーションに成功した。
同社のハンドヘルドqPCRは、肝炎B、CおよびE. coliを含む数タイプの病原体DNAおよびRNAを検出できることが示された。このqPCRシステムは、サンプルあたり4コピーの検出限界と9桁のダイナミックレンジを達成している。このハンドヘルドqPCRの主要コンポーネントは、Anitoaが製造したCMOSバイオ光センサチップ。これは、微細サーマルサイクラ集積シングルチップ蛍光イメージングシステムを形成しており、今日のqPCRシステムで一般に使用されているスキャニング機構なしで、同時に多数のPCR反応部位のリアルタイムイメージングを可能としている。
2014年9月にリリースされたAnitoaの超微光CMOSバイオ光センサは、幅広い範囲の医療および科学測定器、例えばqPCR装置のPMTや冷却CCDsを置き換えるのに必要な感度を備えた初の商用CMOSイメージャセンサである、と同社は説明している。AnitoaのCMOSセンサの超微光CMOSバイオ感度(3e-6 lux)は、蛍光あるいは化学発光シグナリング原理をベースにした分子間相互作用のイメージングで優れたSNR達成では極めて重要。
同社は、バイオ光センサのイノベーションにより、ローコスト、ポータブルであるが、ハイパフォーマンスqPCRベース分子診断プラットフォームを開発している。これは世界中の感染症との闘いを支援するツールとして全世界で販売する。蛍光イメージングに大型で高価なCCDやPMT機器の代わりに集積型、ローパワーCMOSバイオ光チップを使用することによって、システム設計者は、大幅な空間とコストの節約を達成できる。これは、PMTやCCDベースシステムで、シグナルアクイジション、高電圧供給と制御、放熱のための補助コンポーネントを削除できるからである。また、マルチCMOSバイオ光センサは、波長多重イメージング機能を提供できるように導入することも可能。この機能により、極めて柔軟なフォーマットでマルチ反応部位のセンシングが可能になり、マイクロ流体学と組み合わせることで多数のDNAターゲットを検出できるようになる。さらに、試料調製などの前工程との統合も可能。そうした統合システムは、実践時間および、感染症診断で使用する際の汚染の可能性を最小にすることができる。