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NTTエレクトロニクス、20nm低電力コヒーレントDSPを世界初出荷

September, 24, 2014, 東京--NTTエレクトロニクス(NEL)は、データセンタ間トラフィックの急伸を支える100G 波長多重(WDM)光ファイバ通信システムの本格普及に向けて、業界初となる20nm 100G低電力デジタルコヒーレント信号処理LSI(100G LP-DSP)のサンプル出荷を開始した。
1波長あたり100Gbpsの長距離光ファイバ通信を実現するデジタルコヒーレント信号処理(DSP)機能に、送信側デジタル・アナログ変換(DAC)や波形整形、100ギガビットEthernet(100GE)インタフェースの機能を加えてワンチップ化した。米国Broadcom社との提携により業界最先端の20nm CMOSアナログ・デジタル混在(ミックスト・シグナル)IC設計技術を光通信ASSP(特定用途向け汎用ICチップ)に世界初適用し、既存ソリューション(40nm 3チップ構成)での消費電力や実装面積を70%も削減。この製品により、プラガブルなCFP型コヒーレント光トランシーバ実装や100Gマルチポート実装が可能となる。
2012年に販売開始したNEL100G DSPは、当時最先端の40nm CMOSプロセス技術を採用して100G コヒーレントDSPという新市場を開拓し、現在に至るまで業界をリードしている。一方、データセンタのクラウド化が進展するなかで、長距離光通信向けのコヒーレントDSP技術をメトロネットワークやデータセンタ間向けなど用途に応じて差し替えられるプラガブル・トランシーバ形態で利用する期待が高まっている。そのためにはDSP及びその周辺回路の抜本的な低消費電力化が必要になっている。
サンプル出荷を開始した100G LP-DSPは、実績のあるコヒーレントDSP機能に加えて、送信側DACや波形整形、NTT研究所が開発した伝送路推定やOTNフレーマなどの諸機能をワンチップに集積しており、プラガブル・コネクタにおける電気信号歪の補償、波長多重光信号の高密度配列、100GEデータセンタ間通信ソリューションへの適用が可能。また、光ファイバ分散補償や符号誤り訂正などの能力を選択的に選べる電力最適化に対応しており、最小電力の80km ZR用途、省電力な600~1,200kmメトロネットワーク用途、高性能な2,000km超のコアネットワーク用途など幅広いソリューションを提供する。
この製品には、米国Broadcom社との提携による業界最先端の20nm CMOS アナログ・デジタル混在(ミックスト・シグナル)IC設計技術を、光通信ASSPとしては世界で初めて適用している。40nm CMOS製品による既存ソリューション(3チップ構成)に比べて、消費電力や実装面積を70%も削減することに成功した。
主な特徴
低消費電力:コア20W以下
コンパクト:パッケージサイズ 31mm × 31mm
広い適用先:プラガブルなCFP型コヒーレント光トランシーバでデータセンタ間通信にも対応