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計測機器を微小化するVTT技術を商用化

May, 29, 2014, Tampere--フィンランドのVTT技術研究センタ(VTT Technical Research Centre)は、スマート光学計測機器を開発した。
 開発は、この技術を利用する企業と協力して行ったもので、それぞれ自動車エンジンの最適化、環境排出物の削減やモニタリング、薬剤の品質コントロールなどがアプリケーション。FABRY研究プロジェクトは、VTTが開発した技術を利用して新製品を世界市場に投入することを目的としていた。これまでに、2社が独自の製品を市場に出している。VTTの技術は、計測実験室全体を小さなセンササイズに微小化することを可能にする。
 当初、VTTはこれらの光学計測技術と関連するマイクロメカニカルファブリベロ干渉計コンポーネントとを二酸化炭素計測のために開発した。しかしこの技術のアプリケーションは多い。VTTは、この技術から新製品の形で事業を興すために8社と提携した。
 これまでに2社が新製品を市場投入している。Rikola社は、世界最小のハイパースペクトラルカメラを製造、販売している。このカメラは、例えば農業で施肥や灌漑の必要性を無人機(UAVs)から調査するために使用できる。InnoPharma Labsは、薬品業界向けにEyemapカメラを製造している。これによって薬の含有物の迅速な評価、錠剤での販売が容易になる。
 光学計測原理、ファブリベロ干渉計は、19世紀末に開発され、天文学などで広く利用されている技術。高価な科学機器を使って、特徴的なスペクトル線に基づいて様々な物質を特定、計測し、目的物の組成について情報を得る。VTTは、この技術とMEMSを組み合わせ、安価で非常に小さな、調整可能なスペクトルフィルタを開発した。これにより、計測実験室全体を小さなセンササイズに微小化することができる。

画像: このプロジェクトで実現した産業グレードミラー構造