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Draper、自律走行車向けMEMSビームステアリングLiDARを発表

December, 16, 2019, Cambridge--LiDARは、周囲環境の高精細マップを生成できるため、自動運転車の一次センサと考えられることがよくある。LiDARは、光が対象物へ行って戻ってくるまでの時間を計測することで自動車周辺の3D点群を形成する。
 現在、ほとんどのLiDARシステムは、機械的スキャニングに依存しており、これは信頼度が低く、高コストでもある。対照的に、Draperは、ビームステアリングに特許のオールデジタルMEMS光スイッチを利用するLiDAR-on-a-Chipを開発し、最近進歩を達成した。
 Draperのオールデジタルスイッチは、過酷な自動車環境に堅牢さを提供するものであり、アナログビーム操作に依存する競合固体アプローチに対して優位性をもつ。加えて、新しいコンポーネントの利用、光スイッチ、MEMSや集積フォトニクスなど、全てシングルチップ上にあり、Draperは、距離と分解能で現在のLiDARsを上回る。
 結果は、Draperが、50mで対象物を撮像する高分解能固体LiDARの開発成功によるものである。この成果の開発で、Draperは低損失導波路を実証した。検証された損失は1dB/㎝以下であり、また、MEMS光スイッチの寿命は100億サイクルを上回る。
 DraperのLiDARで、光は光スイッチマトリクスから出て、同じ光スイッチに集光される。周辺光はほとんど入らないので、満足のいくSNRが得られる。
 DraperのLiDARは、数百mを撮像するように開発されており、併せて対応する角度分解能は、0.1°以下を目標にしているので、競合するLiDARシステムに対して大幅な進歩となる。その多くは、距離と分解能が低いからである。
 「Draperでは、違うビームステアリング法、光フェーズドアレイなどの経験がある。しかし、MEMS光スイッチはエレガントで簡素である」と同社の自律走行車プログラムマネージャ、Sabrina Mansureはコメントしている。さらに同氏は、「特定位置のターゲットを撮像したいなら、単に対応する光スイッチでよい。それに対して、他のアプローチは、正確なアナログステアリングに依存しており、これは、自動車熱的、振動環境では厳しい」と話している。