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オン・セミコンダクター、高速デジタル・イメージセンサ「ARX3A0」

October, 4, 2019, Phoenix--オン・セミコンダクターは、解像度 0.3メガピクセル(MP)、アスペクト比 1:1の デジタル・イメージセンサ「ARX3A0」を発表した。
 最大360フレーム/秒のキャプチャレートにより、多くの条件においてグローバルシャッタのように動作できるほか、裏面照射(Back-Side Illuminated、BSI)型ローリングシャッタのセンサのため、サイズ・性能および応答性に優れている。ARX3A0はその小型サイズ、正方形フォーマット、高いフレームレートのため、急成長を続けるマシンビジョン、人工知能、AR/VRアプリケーション、および小型の補助セキュリティカメラに特に適している。
 静止画またはストリーミング画像を提供する多くのアプリケーションでは、電力がますます重要になっている。ARX3A0は、最小限の電力を使って、フレキシブルで高性能なイメージキャプチャを行うよう設計されており、30fpsのイメージをキャプチャする場合は19mW未満、1fpsのイメージではわずか2.5mWの電力消費となっている。
 1/10インチの正方形フォーマットのため、高さの低いモジュール設計が可能なほか、3.5mmの小型ダイサイズにより、センサの視野を最大化できる。またARX3A0は、小型の正方形フォーマットのため、装着者の目の動きを監視するAR/VRゴーグルのような、配向が固定されていないがスペースが限られている新興のアプリケーションに使用できる。眼の動きのデータを利用して、表示される画像を調整できるため、一部のユーザが経験する乗り物酔いの影響を軽減すると考えられている。また、SLAM(Simultaneous Localization and Mapping、自己位置推定と地図作成を同時に行う)は、ARX3A0の小型・低電力イメージセンサが重要な意味を持つアプリケーションの一つでもある。
 このモノクロセンサは、オン・セミコンダクターのNIR+テクノロジーを特徴とする560×560アクティブピクセルアレイに基づいており、近赤外波長での高感度により、光を全く照射しない場合や、人間の眼では検出できない照明を使用する場合でも、優れた性能を発揮する。高度な電力管理機能には、シーンの動きや照明の変化を検出するときに低電力モードから自動的に復帰する機能が含まれる。これにより、センサはカメラシステム全体の主要なウェイクアップ源となり、システムの電力をさらに節約できる。
 人工知能(AI)を用いた開発は、より多くの分野に用途を広げており、人間ではなく機械に特化したデータの需要が生まれている。これらのシステムの具体的な要件は、イメージセンサ技術に影響を与える。ほとんどのイメージセンサは、純粋に視覚アプリケーションを念頭に置いて考案されたが、ARX3A0は、従来のビューイングシステムに加え、高度で一層インテリジェント性が高いシステム用に設計された、新しいタイプの最初のデジタル・イメージセンサである。

(詳細は、https://www.onsemi.com)