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NASA、昼夜問わず海の色を監視できるOCULLAR開発

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May, 2, 2014, Greenbelt--NASAのゴダードスペースセンタの研究チームは、通常の陽光条件でも月光下でも海の色を観察できる機器を開発した。これは、文字通り一日中地球の海の健全さと化学的性質を研究者がモニタできる初めての機能となる。
 プロトタイプOcean Color Underwater Low Light Advanced Radiometer (OCULLAR)はフィールドテストにおいて、微光条件で海の色を、UVから近赤外までの多波長帯で計測できることを示した。それに対して現在のリモートセンシング機器は日中しか計測できない。主席研究者、Stan Hooker氏によると、これは大気中を通って地球表面で反射される、あるいは水塊からわき上がってくる太陽の電磁エネルギーをベースにしているためである。
 海の色を研究している科学者の特別な関心事は植物プランクトン、海洋食物網の基盤を形成する微小海洋植物。これらの微小植物は太陽光と二酸化炭素を使い有機炭素を生成する。光合成と呼ばれるこの過程が可能になるのは、植物がクロロフィル、緑色の合成物を含んでいて、太陽からのエネルギーを捉えるからである。違うタイプの植物プランクトンは異なる種類のクロロフィルを含んでいるので、特定エリアの色を計測するとそこの植物プランクトンの量や一般的なタイプを推定することができる。植物プランクトンの成長は特別な条件に依存するので、公害や環境の他の変化によって最初に影響を受けることが多い。
 研究チームは、明確に異なる2つの光計測検出システムを組み合わせて新しい計測機能を実現した。既存のシリコンフォトディテクタマイクロラジオメータを持つ小型で耐久性の高い光電子増倍管(PMT)と内蔵マイクロプロセッサ。商用化される際には、 ハイブリッドOCULLAR機器には、7個のPMTと7個のシリコンPDが搭載される。8番目のPDが海の色に役立つ波長を計測することになるが、1個のPMTで計測するのは困難。
 フォトンがシリコンディテクタに当たると、反応が生じてそれは電圧として計測される。フォトンの検出がますます少なくなるとき、つまり微光条件では、ディテクタで生ずる電圧はますます小さくなる。その結果、マイクロラジオメータのコンピュータ「頭脳」は第2のディテクタシステム、つまりPMTに動作を開始するように指示する。名前から分かるように、PMTはシステムに入ってくるフォトンの効果を増大させ、OCULLARが容易に感知できるようにカスケードを作り出す。このフォトマルティプライヤの機能は、通常の太陽光条件では活性化されない。
 オフィスにある屑籠程度のサイズだった従来のレガシーオーシャンカラー測定器よりも遙かに小さなOCULLAR機器は、直径3.5インチ、長さ1フット。OCULLARセンサの感度は、人の目の10万倍優れている。
 研究チームは、この新しい技術をローコスト機器として製品化する意向であり、先ずは地上からスタートして、いずれはNASAの無人Global Hawkへの搭載を目指している。