コヒレント特設ページはこちら

Products/Applications 詳細

スマートフォンを高解像度顕微鏡に変える安価なレンズ作製法を開発

May, 1, 2014, Sydney--オーストラリアの研究チームが、スマートフォンを高解像度顕微鏡に変える強力レンズの簡素で安価な作製法を開発した。
 コストは1セント以下、このレンズは開発途上国や遠隔地の科学や医療で革命を約束するものである、と研究チームは説明している。
 シドニーの医療研究所GarvanのDr Tri Phanは、レンズ作製技術の発明者であるオーストラリア国立大学(ANU)のDr Steve Leeと協力してヒラマメサイズのレンズを医療イメージングツールに変える方法を開発した。
 レンズは液滴の自然形状を用いて作製される。Dr Leeによると、ポリマ液滴を顕微鏡カバースリットにつけて、それを逆さにする。後は重力に仕事をさせるだけでポリマ液滴が完璧な曲面になる。
 「その液滴に継続して少量の液を加えることによって、倍率160倍、解像度4µmに達することが分かった」。
 ポリマ、ポリジメチルシロキサン(PDMS)はコンタクトレンズに使われているものと同じで、割れたり傷ついたりすることはない。
 Dr Leeの研究チームは、Dr Phanと協力して、このレンズを支える軽量の3Dプリンタブルフレームを設計。照明用に数個のミニLED光源、コインバッテリも用意した。
 この小型顕微鏡の潜在的用途は幅広く、特に適切なスマートフォンアプリと併せて使うと用途は広がる、とDr Phanは見ている。
 また同氏は、「農業分野でも可能性がある。作物の上の菌や昆虫を撮り、インターネットにアップロードして、問題があるかどうかを専門家に判断してもらえる」と話している。