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Keck天文台、NSF助成金を獲得し適応光学系性能強化

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December, 28, 2017, Maunakea--地球上で最も科学的生産性が高い適応光学(AO)システムの1つが大きくアップグレードされる。これは、影響力の大きな研究をさらに促進することになる。居住できる太陽系外惑星、銀河の中心にある超大質量ブラックホール、ダークマターやダークエネルギーの性質の探査などの研究である。
 ハワイのW.M. Keck天文台は、全米科学財団(NSF)から助成金を受け、Keck Ⅱ望遠鏡のAOシステムの性能を大幅に強化する。
 「Keck望遠鏡は、適応光学、その後のレーザガイドスターを備えた初の大型望遠鏡だった。現在、全ての天文望遠鏡はレーザガイドスターAOシステムを備えている。このような競争にも関わらず、Keck天文台のAOシステムは、依然として世界で最も科学的生産が高い。このアップグレードは、われわれのコミュニティの競争優位性維持に役立つ」とKeck天文台、技術開発、主席研究者、Peter Wizinowichはコメントしている。
 AOは、地球の大気の乱れによって起こる歪を除去するために使われる技術。これにより、天文画像がより鮮明に、詳細になる。今回のアップグレードは、望遠鏡が作る画像の鮮明さをさらに改善する。
 このプロジェクトで、より高速でフレキシブルなリアルタイムコントローラ(RTC)、また波面センシング用のより優れた低ノイズのカメラが実現する。これにより、カメラの読み出しと計算時間が短縮される。すなわち、画像取得と大気の乱れの補正の間の時間短縮である。
 「遅延は、すでに変わり始めた大気の乱れに適用される補正を意味する。補正がわずか数ミリ秒でなされたとしても、われわれは遅延を最小化したい。新しいTRCコンピュータとカメラは、正にそれを行う先進的な技術を採用している」とKeck天文台のソフトウエアエンジニア、Sylvain Cetreは説明している。同氏は、新しいRTCの開発で指導的な役割を担っている。
 研究チームは、Keck天文台のAOシステムの新機能を利用して、3分野の科学プロジェクトを継続して行う。
1.直接イメージングと分光学により低質量星の周囲の惑星を性格付けする。
2.アインシュタインの一般相対性理論をテストし、銀河系の中心の超大質量ブラックホールの相互作用を理解する。
3.強力な重力レンズによる、ダークマター、ハッブル定数(宇宙の膨張率)、ダークエネルギーの抑制。
 「このような計測装置の改善は、われわれの既存のAOシステムの学術的成果を強めるだけでなく、将来の改善にとって優れたプラットフォームを提供する」とWizinowichはコメントしている。
(詳細は、www.keckobservatory.org)