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CU Boulder研究チーム、レーザを使ってメタン漏れを追跡

February, 2, 2017, Boulder--コロラド大学ボルダー校(University of Colorado Boulder)の研究チームは、エネルギー省(DOE)化石エネルギー局から130万ドルの助成金を獲得し、米国中の天然ガス貯蔵設備からの排気をつぶさに監視する。
 天然ガスは一般に、都市近郊の貯蔵庫に輸送される前に遠隔地で処理され、地下の貯蔵庫、地下蔵に高圧貯蔵されている。
 2015年、ロサンジェルス西北Aliso Canyonガス貯蔵施設で10万トンを超えるガスが大気中に4カ月以上噴出した。近隣の数千の住民が避難することになり、その地域に緊急事態が発令された。
 CUボルダーの研究チームは、天然ガス貯蔵施設からの排出を測定するためにNIST、UC-Davis、航空オペレータScientific Aviationと協力した。成果は、この種のものでは初の現場ベースの活動となる。
 CUとNISTのチームは、周波数コム技術をベースにした地上設置レーザシステムを提案。同システムは、1マイルを上回る距離で大気中にアイセーフビームを放出する。これは、DOEの先端研究プロジェクト局(ARPA-E)の助成金で開発された。
 レーザシステムは、空気中のメタン濃度の変化をppb(10億分の1)、オリンピック水泳プールサイズで一滴の水に相当する精度で計測できる。その情報を用いることで、メタン放出が貯蔵施設付近の地上、装置、廃棄井戸の先端からどのように出ているか、排出が時間的に一定であるか変化しているかについてよりよくわかるようになる。
 一方、UC-DavisとScientific Aviationのチームは、地上システムが設置されている貯蔵施設周辺、国中の他の多くの施設付近に軽飛行機を飛行させる。航空機にはメタン検出技術が搭載されており、貯蔵施設から立ち上がる総排気を推定する。