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Industry 4.0に向けてリアルタイムLiFi開発

September, 2, 2016, Dresden--フラウンホーファーインスティテュート・フォトニックマイクロシステムズ(Fraunhofer Institute for Photonic Microsystems) IPMSのチームは、産業製造で使用されるデバイスの無線ネットワーキングを可能にするLiFi通信モジュールを開発した。光伝送技術は、膨大なデータ交換を容易にするだけでなく、自動化技術の高度なリアルタイム特性にも合致する。この技術の狙いは、有線フィールドバス、Ethernetシステムが老朽化する前に置き換えることである。
 インダストリアル4.0はすでに多くの企業に紹介されている。将来の「インテリジェント・ファクトリ」では、プロセスが完全に自動化され、製造や物流のコンピュータ化がますます進む。したがって、さらに多くのセンサ、機械、制御ユニットが相互通信しなければならなくなり、大容量のデータ伝送が必要になる。さらに、インテリジェント自動システム間の通信の必要性、特に制御とセンサ/アクチュエータ分野でますますスピードが重視されるようになる。多くの場合、通信システムとデータ伝送サイクルタイムは、1ms以下での同期が求められる。こうした産業ネットワークの課題に応えるために企業は以前から、製造やプロセス自動化では既存の遅い通信リンクをEthernetベースのリアルタイムフィールドバスシステムに置き換える傾向があった。しかし、いわゆる産業用Ethernetシステムは有線である。センサやアクチュエータからコントロールユニットまでケーブルを導入することは非常に高価になり、不可能な場合もある。特に、グリッパアームや吊り上げ装置などの移動システムでは難しい。フラウンホーファーIPMS LiFi通信モジュール、GigaDockは、そのような状況ではかなり優位性がある。GigaDockは規制フリーの光スペクトルを使用し、帯域は最大12.5Gbps。これは、WLAN、Bluetooth、ZigBeeなどの現行ワイヤレスソリューションよりも10倍高速である。プロジェクトマネージャ、Dr. Alexander Noackは、「50㎜の距離で非常に優れたリアルタイム特性を達成し、遅延値は1ms以下を実証することができた」と説明している。ドライバレスのTx/Rxモジュールは、光トランシーバとGbEインタフェースを持つプロトコルコントローラとを統合しており、産業標準システムへの組込は容易にできる。
 ECOC 2016では、10m以上の距離で他のLiFi実演者とともにGigaDock通信モジュールを紹介する。