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Picosunとヘルシンキ大学、光アシストALD装置とソリューション提供

July, 20, 2016, Espoo--フィンランドのPicosu Oyは、フォトアシスト原子層蒸着(ALD)の商用利用に向けて装置とソリューションを提供する。Photo-ALDにより、新しいALDプロセス、範囲選択膜蒸着、低温蒸着、前駆体薬液消費やコストの節約、ALDプロセスの環境への影響低減が可能になる。
 フォトアシストALDは、光を利用することでALD膜成長を可能にする。標準的なALDでは、1つ1つが被覆面に反応する2つの気体前駆体から膜を成長させるが、フォトALDでは、1つの薬液しか必要としない、残りは光が処理する。
「フォトALD法は、これまでにほとんど研究されていなかったが、それは適切な装置がなかったためである。現在、PicosunのフォトALDツールを使うことで、この技術といくつかの主要ALDプロセス用の関連化学作用を開発することができた。潜在的なアプリケーションは、MEMS、センサおよび他の先進的なマイクロエレクトロニクス(例えば、選択ALDでチップをきれいな領域に維持する)、太陽電池製造などである」とヘルシンキ大学Mikko Ritala教授はコメントしている。
 フォトアシストALDでは、前駆体蒸気と高強度光フラッシュの交互パルスに被覆面を晒す。光エネルギーが表面の前駆体分子を化学的に変換して、所望の被覆材料にする。2つの前駆体が交互に利用できるが、他方は、光照射を受けたときにのみ反応する。1つの先駆体しか必要でない時、プロセスのコストと環境に対する影響の両方が低下する。従来のALDは気体前駆体に完全依存するので、領域選択膜の成長は特に難しく、追加の蒸着工程とパッシベーション層のエッチングが必要になることがある。一方、光は被覆なしにする必要がある箇所から簡単にブロックでき、明瞭なパタンを形成できる。基板に直接触れることもなく、膜の成長を薬液にさらすこともない。また、光のエネルギーが通常の熱ALDの駆動力である熱エネルギーに取って代わる時、プロセスは従来のALDよりもはるかに低い温度で行える。
(詳細は、www.picosun.com)