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世界初、8K非圧縮映像“さっぽろ雪まつり”の超高速伝送実験に成功

February, 6, 2014, 東京--JGN-X上にて新世代ネットワークの実現に向けた研究開発を進めている情報通信研究機構(NICT)は、現在開催されている“さっぽろ雪まつり”の8K/4K映像の非圧縮IP伝送を、産学と連携しNICT主催の実証実験において、世界で初めて成功した。
また、HD/4K/8Kの品質の異なる映像データを伝送するための複数の仮想回線を利用者の要求に応じて迅速に構築する動的オンデマンドネットワークの実証実験を実施した。2014年4月から稼働予定のJGN-X上の次期SDNテストベッドでは、これらの機能を活用した実証実験が可能となる。
NICTでは、新世代ネットワークの実現等に向けた研究開発用テストベッドネットワーク「JGN-X」を構築、運用しており、今回は、昨年成功した100G伝送実験成果を踏まえ、以下の実証実験を行った。

・2014年4月のJGN-Xの基幹回線の100Gbps化に先立ち、東京~大阪間にNTTコミュニケーションズから実験用100Gbps回線の提供を受け、同区間にて8K映像並びに4K映像の非圧縮データを同時並列にて伝送できる仕組みを構築。また、さっぽろ雪まつり会場からの高解像度映像などを国内の複数拠点へHDから4Kレベル、8Kレベルまでの超高精細品質にてIPネットワーク上で伝送する実験を神奈川工科大学他と共同で実施し、広域かつ多機能なネットワーク運用技術を実証している。
・100Gbps回線上での複数仮想回線の運用を見据え、ネットワーク伝送状況を高精度に測定・分析する仕組みを構築している。また、4K圧縮映像や高品質な商用放送映像伝送をJGN-X上のSDNテストベッド「RISE」のOpenFlowネットワークで並列伝送する実証実験を行う。これにより、既存サービスと新世代サービスの混在を可能とすることで、技術移行期に対応できるかを検証している。 

2014年4月に予定しているJGN-X回線の100Gbps化により、これまで困難だった8K非圧縮伝送やビッグデータのような大容量データを用いる実証実験が可能になる。SDNを用いた動的オンデマンドネットワーク技術及び100Gbps回線の運用技術を生かしたテストベッドを利用者へ提供することにより、超高精細映像やサイエンスビッグデータなどの用途に的確に対応できる将来の新世代ネットワークの早期実現に向けた研究開発を促進する。