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島津製作所、赤外顕微鏡「AIM-9000」を発売

May, 13, 2016, 京都--島津製作所は、業界最高クラスとなる30,000:1のS/N比での測定が可能であり、測定対象を20箇所まで自動認識する機能などを搭載して大幅な自動化を実現した赤外顕微鏡「AIM-9000」を発売した。
 製品は、“簡単”かつ“自動”で微小な異物を測定できることを開発の軸としており、広視野カメラ(オプション)による容易な測定範囲の決定や測定対象の自動認識、測定領域(アパーチャ)の自動設定などが新たに可能になったことに加え、ソフトウェアに標準搭載している異物解析プログラムによって未知サンプルを素早く同定できる。加えて、同社従来製品比5倍のSNRを実現しており、極めて高い感度で測定を行える。

新製品の特長
1. 前機種の約5倍のS/N比を実現、最大倍率330倍の可変デジタルズームで素早く測定範囲を決定
 同社従来製品のSNRが6,000:1だったのに対し、新製品は、その5倍となる業界最高クラスのSNR 30,000:1を実現しており、微小なサンプルの測定に優れている。サンプルをセットする際は、ステージが自動で下方に移動するので出し入れが容易。また、前機種によるズームは倍率33倍の固定ズームのみだったが、新製品のオプションである広視野カメラは倍率1倍~5倍までの可変デジタルズームが可能であることに加え、標準搭載の顕微カメラは倍率33倍~330倍までの可変デジタルズームに対応しており、トータルで最小倍率1倍・最大倍率330倍の可変デジタルズーム機能を実現。極めて小さな不良箇所も素早く容易に発見できる。

2. 自動化を追求、測定箇所や測定領域を装置が自動で設定
測定範囲決定後は、ワンクリックで異物や不良と思われる箇所を自動認識し、測定領域(アパーチャ)を自動で設定。従来機では、これらの設定を分析者が手動で行う必要があり手間や経験が必要だったが、新製品は、最大20箇所の不良箇所の認識と測定領域の設定を数秒で行うことができ、大幅な効率化が期待できる。また、可視観察と赤外測定が同時に可能になり、測定位置を確認する際に役立つ。

3. 異物解析プログラムによる同定の自動化
異物のスペクトル取得後は、ソフトウェアに標準搭載されている異物解析プログラムによる自動解析が可能。独自の解析アルゴリズムを採用する異物ライブラリはヒット率が高く、分析者自身による成分数の決定といった作業を必要とせずに、数秒で同定結果を表示する。また、1月発売の「加熱劣化プラスチックライブラリ」など、同社製のライブラリをソフトウェアに追加することで、さらに同定の精度を高めることができる。
(詳細は、www.shimadzu.co.jp)