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安価なレーザでスマートフォンに装着して自律走行車を実現

April, 26, 2016, Washington--5月のロボット工学とオートメーション国際会議で、CSAIL研究チームは、屋内外で動作する10ドルのレーザを取り付けたスマートフォンでできた新しい赤外奥行センシングシステムを発表する。
 研究チームは、安価なIRレーザ組込み携帯電話は、自律走行を支援する目的でゴルフカートや車いすにはめ込むことができると考えている。あるバージョンは、小型ロボットにも組み込める。例えば、Amazonが提案しているような配達用のドローン。ドローンを予測がつかない環境で普及させるには、高価なレーザ測距計は利用できない。
 このシステムを開発したグループのLi-Shiuan Peh教授は「研究グループは、都市をよりスマートにするためにデバイスセントリックを強く求めてきた、今日の車両中心あいるはインフラ中心的なアプローチに対抗するものである。理由は、電話の方が車よりもアップグレードが急速で、置き換えサイクルも速いからである。車は、10年というタイムフレームで置き換わるが、電話は1年か2年おきに置き換わる。デバイス産業が次第に将来の交通を動かすようになる」とコメントしている。
 赤外奥行センサには数品種あるが、それらはいずれもレーザ光を環境に放出し、反射を計測する。太陽からあるいは人工光源からの赤外光が、反射信号を無力にし、計測を無意味にする。
 補償するために商用レーザ距離計は光のバーストエネルギーを強くして使う。しかし目の損傷リスクを制限するために、そうしたバーストは非常に短くする必要がある。またそのような瞬間的な反射を検出するには高度なハードウエアが必要になる。つまり、デバイスのコストを数千ドルに押し上げることになる。
 新しいシステムは、その代わりに数回の計測を行い、低エネルギー放出光に調節する。基本的に4フレームのビデオを撮り、そのうちの2つがレーザ信号の反射を記録し、残りの2つが環境赤外光を記録する。次に、単純に環境光を他の計測から差し引く。
 プロトタイプでは、研究チームは30fpsカメラの電話を使用した。したがって、4画像を撮ると約1/8秒の遅延となった。しかし240fpsカメラがすでに市販されており、これなら遅延は1/60秒に減少する。
 このシステムはアクティブ三角測量という技術を採用している。プロトタイプでは電話の底にマウントしたレーザが単一面で光を放出する。戻り光の角度は、それがカメラの2Dセンサに届いたところから計測できる。
 3~4mの範囲で同システムはミリメートルの精度で奥行を計測する。5mでは、精度は6㎝に落ちる。研究チームは、そのシステムをシンガポール-MIT研究&技術アライアンスが開発した無人のゴルフカートでテストし、その奥行分解能はカートが最大時速15kmで移動するには十分であることを確認した。
 しかしカメラ技術はすぐに進歩するので、この数字は改善される。現在、ほとんどの携帯電話カメラは、いわゆるロールシャッタを採用している。これは、カメラが一列のPDから計測を読み出し、次に進むことを意味する。1/30秒の露光は、実際、1000の連続一列計測で構成される。
 プロトタイプでは、その出力光のパルス幅は、反射がどの列に届いても記録できるだけの長さを必要とする。しかし、将来のスマートフォンでは、「グローバルシャッタ」が採用される。つまり、すべてのPDから瞬時に計測を読み取ることができる。これによってシステムの放出パルスはもっと短くなり、結果的にエネルギーが高くなって計測有効距離が延びる。