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フラウンホーファーIZM、夜間の運転で視界の改善

March, 4, 2016, Berlin--統計によると、視界の悪さが引き金になり、交通事故の大半は夕暮れか夜間に起こる。インテリジェントヘッドライトは、実際の交通状況に適応し、改善策になりうる。フラウンホーファーの研究チームは、業界パートナーと協力して、1000を超えるLEDピクセルを持つ高解像度照明システムを開発した。
 このシステムにより、従来のソリューションに比べて精密配光のオプションが大幅に増え、エネルギー効率も向上する。
 フラウンホーファー研究所IZMは、複合プロジェクトµAFSで、インフィニオン(Infineon)、オスラム(Osram)、ヘラ(Hella)、ダイムラー(Daimler)と協力して適応型前方照明システムを開発した。IZMのウエハレベルシステムインテグレーション部グループマネージャー、Dr. Hermann Oppermannは、「各々が256ピクセルを持つLEDチップを駆動エレクトロニクスチップにしっかりと結合することができた。この高い分解能により、われわれは配光を細部までコントロールすることができる」と説明している。そのヘッドライトは常にハイビームで使うことができ、他の道路利用者の眼をくらますこともなく、道路の状況、対向トラフィック、距離、他の道路利用者との位置関係など、必要に応じて配光を変えることが可能である。その時に必要なピクセルだけを点灯する。これは、通常、システム全体の光出力の30%程度にしかならないので、非常にエネルギー効率が良い。光は、交通エリアで必要なところでのみ光源で生成されるからである。LEDチップは現在、ヘッドライトにインストールされている。
 個々の発光点を独立に制御できるようにするために、各ピクセルとドライバチップ間の接続はIZMの専門技術者が行った。ピクセルサイズはわずか125µmであり、これは簡単な作業ではない。「接続はしっかりしていなければならない。また、チップが確実に冷却できるように熱的接触が良好でなければならない」とOppermannは説明している。研究チームは2つのアプローチを達成しようとしている。まず、金-スズアロイをチップにパタン状にに適応させる。その技術はオプトエレクトロニクス分野では十分に確立されている。LEDチップで必要となる、そのような15µm程度の間隔を持つ微細格子構造は以前は可能ではなかった。第2のアプローチでは、研究チームは金ナノスポンジを使う。「このナノポラス金構造は、実際のスポンジのように縮むという利点があり、コンポーネントの形状に正確に適応させることができる」とOppermannは言う。不可避的に生ずる、数マイクロメートルの小さな不均一性は、簡単かつ迅速に補償できる。