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AXT、InP基板メーカー、クリスタコムを買収

August, 3, 2015, Fremont--化合物半導体基板メーカー、AXTはクリスタコム(Crystacomm, Inc)を、すべて現金取引で買収したと発表した。クリスタコムは、株式非公開のLECベースシンジウムリン(InP)基板メーカー。
 InPは、新旧のアプリケーション向けに好まれる材料として急速に立ち上がって来ている。これに含まれるのは、光ファイバ通信、PON、データセンタ接続などのオプトエレクトロニクスデバイス、太陽電池、次世代ワイヤレスアンプ。クリスタコムは、業界で初めて2インチ、3インチ、4インチのInP基板を発表した先駆的企業。また、5Gワイヤレス通信の厳しい要件をサポートできる6インチInP技術開発でもリーダーである。
 「この技術的な買収は、当社のInPビジネスにとって非常に相乗効果が期待でき、さらに競争差別化、コストメリットをもたらす」とAXTのCEO、Morris Young氏はコメントしている。
 InP市場は、まだ相対的に小さいが、過去2年で大きく成長した。その原動力は、地球全体で活発になってきているFTTH導入。例えば、中国、シンガポール、台湾は全国規模のPONに積極的に投資してきた。また、オーストラリアやニュージーランドのような国々でもネットワーク導入が進んでいる。
 多様な光および電子アプリケーションの厳しい仕様を満たす基板製造が技術的に難しいために、InP基板メーカーの展望には限界がある。AXTは顧客と協働してこうした課題を克服し、今日までロバストな独自の製造プロセスを開発してきており、結果的にこの拡大市場において大きな市場シェアとリーダーシップの座を獲得した。
 買収条件は非公表。結晶成長装置およびプロセスは、AXTのフリーモント工場にインストールされる。クリスタコムの創始者/CEOは、AXTの相談役にとどまり、クリスタコムのLEC-InP結晶成長およびポリ合成プロセスの育成を支援する。