エッジコンピューティング市場規模､2030年に1559億ドル

June, 14, 2022, San Francisco--Grand View Researchのレポートによると､世界のエッジコンピューティング市場規模は､予測期間にCAGR 38.9%成長で､2030年に1559億ドルに達する見込である｡

エッジ環境への人工知能(AI)組込が､市場の成長を後押しすると予測されている｡エッジAIシステムは､企業のミリ秒意思決定を助けると推定されている｡膨大なデータ量転送に関わるプライバシー懸念を最小化し､組織のデータ転送能力を制約する遅延や帯域問題を最小化する必要性が､今後数年で市場の成長を後押しすると予測されている｡

機械制御と正確なモニタリングが､エッジにおけるAI利用に適した利用例である｡高速稼働の生産ラインにとっての遅延要件は､最小限度に維持されなければならない｡これは､エッジを使用することで達成できる｡データ処理を製造ファシリティ近くにもってくることが､極めて重要なことが実証されている｡これは､AIを利用することで達成できる｡AIベースのエッジデバイスは､広範なエンドポイントデバイス､センサ､カメラ､スマートフォン､その他のIoTデバイスで利用可能になる｡

さらに､テレコムエッジは､予測期間に飛躍的に成長すると推定される｡テレコムエッジは､隣接テレコムミニデータセンタのコンピューティングを実行する｡これは､テレコ所有資産で行われる｡Telstra やTelefonicaを含む複数のテレコムオペレータは､エッジコンピューティングを組み込んだプロトタイプやパイロットプロジェクトを開発している｡5Gが完全に導入されると､エッジはテレコム産業の前線になる｡テレコム産業は､エッジコンピューティングを強化する好位置にあるが､無関係なエッジサプライヤによってテレコムビジネスリスクは消滅される｡ただし､これらのサプライヤが価値連鎖を上昇しない場合である｡

現在､エッジコンピューティング利用例は､当初のインフラストラクチャ導入を凌駕しており､エッジコンピューティングインフラストラクチャ､ユースケース投資を勢いづかせると予測されている｡エッジコンピューティングは､予測期間に一段とユビキタスになり､プラットフォーム中心ソリューションへ進化する｡この発展により､エッジプラットフォームは､オーケストレーションソフトウエアや高度なマネージメントを使ってインフラストラクチャの複雑さを軽減できる｡またプログラマが革新的エッジサービスやアプリケーションを実行するユーザフレンドリな環境を提供する｡

レポートのハイライト
･予測期間にエッジサーバが急成長するハードウエアセグメントになると見られている｡複数の産業業種でエッジサーバ需要が増加していることが､同セグメントの有望な成長見通しにつながる｡
･アプリケーションでは､AR/VRセグメントが､大きなCAGR成長が見込まれている｡これは､携帯電話ネットワークの発展にによるものである｡また､例えば高品質のVRエクスペリアンスをユーザに提供するために､エッジコンピューティングの潜在的な発展を作り出している｡Ericssonは､同社の無線インフラストラクチャや5Gコアを改善した｡
･産業業種では､データセンタセグメントが､推定期間に最高CAGRを経験すると予測されている｡これは､エッジデータセンタが､一貫性のない接続を克服し､エンドユーザに近いところでコンピュート､データ蓄積することによるものである｡
･APAC地域は予測期間に最高CAGR成長が見込まれている｡これは同地域に5Gが登場し､IoT組込デバイス数が増加するためである｡5G対応アプリケーションをサポートするテレコエッジインフラストラクチャ進化が､5Gネットワークの導入によって加速されると見られている｡