コヒレント特設ページはこちら

Business/Market 詳細

SmartVIZプロジェクト、micro LEDで画期的な視覚技術探求

May, 13, 2019, Regensburg--Osramは、ASM AMICRAおよびRrranuhofer IISBとともにLCD、OLEDよりも明るく、ロバストで効率の優れた照明ソリューションに取り組んでいる。
 Osram Opto Semiconductorsは、同プロジェクトはµLED(micro LED)を使い高解像度視覚化ソリューションの原理を探求する新しいプロジェクトの一環であると発表している。プロジェクトは、2018年11月に始まり、バイエルン州経済、地域開発とエネルギー省が助成している。µLEDにはまだ標準的な定義はなく、オプトチップのエッジ長が100µm以下というゆるい寸法ガイドラインがあるだけである。µLED技術は、広いダイナミックレンジで極めて高輝度であるので、拡張現実(AR)アプリケーションなど,今後のメガトレンドに重要な役割を果たせる。このプロジェクトの焦点は、自動車の車内アプリケーションである。プロジェクトは、2021年10月に完了し、その際に最初のデモンストレータが発表する予定である。

直接発光µLEDピクセルをベースにしたイメージングデバイスは、視覚化市場で画期的な開発と見なされており、LCD、OLEDなどの技術を脇へ押しやる可能性がある。これらの極めて伝統的な技術は、エネルギー効率、コントラスト、輝度、機能性、その他の制限要因における根本的制約に縛られている。次の2年半で、SmartVIZ研究プロジェクトは、µLED技術を使って、将来の透明な、高解像度、直接放射視覚化ソリューションの基盤を提供することを目標にしている。

想定されるワークパッケージは、3つの主要技術を焦点にしている。まず、効率的なµLED光源の設計、次にサブコンポーネントレベルでのその取扱、3番目に、最終的なアセンブリ。赤、緑および青色µLED構造は、効率的な高輝度画像ピクセルとして機能する。そのようなコンセプトとアプリケーションの実行には、今日のマクロLEDチップとは,全く異なる根本的な物理原理を綿密に研究する必要がある。

プロジェクトは、透明でフレキシブルな画像エンコーダのための新たなアプローチを用いて、µLEDのコンポーネント統合の対処でも研究することになる。IGZO TFTベースの透明基板は、個々のピクセル制御のために研究者が関心を集中しているところである。このアプローチにより、擬似透明表面が可能になり、µLEDがアクティブになると、コンテンツで満たされることになる。そのようなアクティブマトリクスバックプレーンを駆動エレクトロニクスに用いると、µLEDによる画像処理により超高解像度の視覚化シナリオが実現する。

もう1つのワークパッケージは、大量のµLEDチップをソースウエファから、自動パラレルアセンブリを通じてバックプレーン駆動バエレクトロニクスへの迅速移転を可能にする処理コンセプトを目標にしている。ここでの重要要件は、1.5µmの位置決め精度である。そのような小さなチップ(エッジ長は40µm以下)の正確な移転法の研究は、全く新しい技術的アプローチを必要とし、これはプロジェクト内で対処される。

コンソーシアムパートナーは、想定される技術ブレイクスルー達成に必要な専門技術を有している。例えば、ASM AMICRAは、製造自動化、特にハイテクフォトニックアプリケーション分野の熟練プレイヤである。同社は、フォトニックコンポーネントのミクロアセンブリについてのその深い知識をプロジェクトに持ち込む。フラウンホッファIISB(Fraunhofer Institute for Integrated Systems and Device Technology IISB)は、パワーエレクトロニクスと半導体デバイス製造技術の専門家である。IISBは、マイクロピクセル視覚化コンポーネントにおける最終アセンブリのための透明電子回路を設計、製造する。

Osram Opto SemiconductorsのSmartVIZプロジェクトリーダー、Hubert Halbritterは、同社の役割について、「マイクロピクセルコンポーネントへの深い経験を有する1パートナーとして、効率的、高輝度ピクセルを研究する。パートナーとともに、当社は、重要な将来技術市場の一つで技術的リーダーシップ獲得を狙っている」とコメントしている。