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コンシューマビデオ監視市場、2018年に10億ドル

November, 15, 2018, London--Arlo, Nestなどスタンドアロンネットワークビデオ監視カメラの売上高は、2017年に9億6600万ドルに達し、2018年末には11億ドルに成長すると予測されている。IHS Markitによると、2017年、米国はこの種のカメラの最大市場であり、出荷数量の約48%を占めている。
 「家庭向けビデオ監視の普及が成長している、その理由の一つは現状、人々の監視システムの制御性が向上しているからである。ネットワークシステムのユーザは、スマートフォンを使ってログインし、映像を見る。ソーシャルメディアを介してクリップを共有したり、双方向オーディオ対応カメラを使って家族に話しかけたりする。カメラが、家庭へのゲートウエイになり、単なるセキュリティを超えて利用が広がっている」と主席アナリスト、Blake Kozakは説明している。

4Kのインパクト
 今日、コンシューマビデオカメラで変化を生み出す最大のトレンドの中には、カメラ解像度の向上、4Kへの移行、分析とバッテリ動作カメラが含まれる。世界的に、2017年スタンドアロンネットワークカメラの1%足らずが4K以上の解像度対応だった。しかし2022年までには約20%がこの機能を搭載する、720ピクセルあるいはそれ以下が最も人気の高い解像度になると予測されており、カメラの48%を占める。
 ほとんどのベンダは現在、広域監視のソリューションとして4Kを宣伝しており、同じエリアのカバーに利用できるカメラはほとんどないと主張している。実際、4Kカメラのデジタルズーム画像は、まだ2メガピクセル画像である。この解像度は、HD画像と比べると、かなり使いものになるレベルである。デジタルズームは、HDでは、画像品質をVGA解像度以下に落とすからである。
 高品質画像により、一段と進んだ信頼できる分析が進展する。4Kスタンドアロンセキュリティカメラ選択の最大障害の2つは、記憶容量と帯域である。4K画像で必要な記憶容量は、HDの4倍、これは帯域とともに4Kカメラのコスト上昇となる。4Kカメラは、HDカメラの解像度のほぼ4倍、帯域も4倍必要になり、これは記録やマネージメントサーバやソフトウエアも、マルチ4Kストリームの管理要求に対処できるようにアップグレードが必要になる。

ディープラーニング分析は、まだ将来のトレンド
 ビデオ分析ソフトウエアは、ライブあるいは記録されたビデオストリームを分析して、所定の対象や行動パタンを検出、分類、追跡することができる。それは、モニタリングプロセスを自動化するために使え、特に先を見越して起こるイベントを特定したり、記録されたビデオから情報を引き出す際に効果的である。
 何年もの間、ビデオ監視産業でコンシューマに分析を提供する唯一の方法は、ルールに基づいたアルゴリズムの開発によってなされていた。ルールベースの分析は、「もしこうなら、つぎはそうなる」“if-this-then-that”コマンド構造に依存している、これはカメラが結果を決定するために役立つように開発者が設計したものである。このようなルールは、設計上、極めて硬直的であり、結果、この種のカメラの分析は、直面することが予めプログラムされていない問題を解決することはできない。しかし、ルールベースの分析は、相対的にシンプルなタスクを迅速かつ効率的に行うには、依然として優れた方法である。
 それに対して、ディープラーニング(DL)は、人工知能(AI)の最速成長分野の一つである。DLによってコンピュータは、画像、音声、テクスト形式の膨大なデータを解釈できる。DL分析は、コンシューマ市場にはまだ登場していない。プロのセキュリティ市場にしか見られないが、IHS Markitの予測では、コンシューマ業界におけるクラウドベースソフトウエアサービスの採用が進展、進歩するにしたがい、DL分析は当然次のステップになる。
(詳細は、https://technology.ihs.com/)