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虹彩/顔認証光センサ市場、2017-2025年にCAGR 24%成長

March, 13, 2017, Taipei--LEDinsideの調査「IR LED/IRレーザおよび光センサ市場レポート」によると、虹彩/顔認証で用いられるIR LEDおよびIRレーザコンポーネントの世界市場規模は、2017年の1億4500万ドルから、CAGR 24%で成長して2025年には8億2700万ドルに達する見込みである。
 3Dセンシングや虹彩認証が、それぞれ次世代iPhoneやSamsung Galaxy S8に実装され、光学センサに使われるIR LEDの新たな需要の波が生まれる。
 現在、スマートフォンと自動車市場がIR LEDの2つの主要アプリケーション市場。IR LEDは、幅広いソリューションで使われている。例えば、セキュリティ監視、虹彩/顔認証、フォトプレチスモグラフィ、時間飛行3Dスキャニング、パタン投影3Dスキャニング、ADAS関連。スマートフォンのようにハンドヘルド機器は取引決済や本人確認用の機器になるので、ユーザセキュリティの問題はますます重要になっている。同様に、これらの機器で生体認証機能の背後にある技術標準も同じようにますます厳しくなっていく。
 LEDinsideのアシスタント調査マネージャ、Joanne Wu氏によると、各虹彩パタンは約2000データ点であるが、それに対して指紋は100程度である。「したがって、虹彩パタンは、指紋よりもはるかに正確な本人確認になり得る」。
 Samsung Galaxy S8の虹彩認証スキャナは、NIR LEDカメラ、CCDイメージセンサとバイオメトリックソリューションを使用する。カメラで用いられるIR LEDは、波長700~900nm。虹彩スキャナを使うためには、単にスマートフォンスクリーンを見てNIR LEDカメラに、予め生体データベースに登録された虹彩の写真を撮らせればよい。現在、虹彩認証アプリケーション用にIR LEDを供給する企業は、OSRAM Opto, Epistar, Epileds, High Power Lighting, Brightek Optoelectronics, Lite-On Technology, Vishay and Epitex。
それに加えて、IRレーザが市場で勢いをつけてきており、アプリケーションによっては、特にハンドヘルド機器の分野で、IR LEDに取って代わろうとしている。IRレーザは、近接検知、オートフォーカス、ジェスチャ認識、ノイズキャンセリングなど多くの領域で精度が優れている。さらに、レーザビームは、空間コヒレンスと集束のために、小径の開口部から出る。この利点により、IRレーザはアプリケーションによってはIR LEDを置き換えるチャンスがある。
 Wu氏によると、IRレーザは3Dイメージングの多くの分野で不可欠の部分になっている。「3Dスキャニングカメラは現在、飛行時間3Dスキャニングやパタン投影に基づくソリューションを使用している。これらのソリューションは、従来の2Dイメージング技術と比べてより正確な距離測、3Dマッピングができる」。
 IRレーザコンポーネントの主要サプライヤは、LUMENTUM, FINISAR, HLJ Technology and OSRAM Opto。また、これらのIRレーザコンポーネントは、IC企業からのセンサモジュールと組み合わされ、ハンドヘルド機器に画期的な機能を提供している。OSRAMは現在、自動車およびスマートフォンアプリケーション向けのIRレーザコンポーネントの製造能力を拡大している。主要技術ブランドAppleは、積極的にパタン投影関連の企業や特許を買収している。したがって、パタン投影や飛行時間などの距離測や3Dイメージング技術は、今後さらにアプリケーションが増えると予想される。