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Leti、低価格・高速通信向けSiフォトニクストランシーバ開発プロジェクト

November, 25, 2016, Grenoble--CEA Techの研究機関、Letiは、Siフォトニクスベースのトランシーバの大量生産を可能にするEuropean Commission Horizon 2020プロジェクト立ち上げを発表した。目的は、データセンタやスーパーコンピューティングシステムにおける将来のデータ伝送要件に応えること。
 Letiが調整するCMOSICCプロジェクトは、CMOSエレクトロニクス、Siフォトニクスを画期的な高スループット、ファイバアタッチ技術と統合する。これらのスケーラブルソリューションは、現在のVCSELトランシーバよりも桁違いの性能改善をもたらす、またCMOSICC開発技術は、将来のデータ通信ニーズに、従来のWDMトランシーバができなかったビット当たりの目標コストで対処する。
 例えば、5カ国からのプロジェクトの11パートナーは、12芯ファイバを使い、ファイバ当たり200Gb/sで最大2.4Tb/sのミッドボード光トランシーバに注力している。デバイスの消費電力は2 pJ/bit以下、コストは約0.2ユーロ/Gb/s。
「プロジェクトメンバーSTMicroelectronicsのR&Dフォトニック集積プラットフォームを強化することでCMOSICCのパートナーは2019年までにそのトランシーバの実証を目指している」とLetiのプロジェクトリーダー、Ségolène Olivier氏はコメントしている。
 フォトニック集積プラットフォームの高データレートパフォーマンス強化、低消費電力にも複数の技術開発が利用される。
 最初の改善は、CWDM動作用に温度の影響を受けないMUX/DEMUXデバイス開発のためのSiN層の採用。加えて、SiN層はフォトニックチップへの光入出力のための媒介的導波層として使える。
 付加的段階では、変調性能を50Gb/sに強化する。一方でトランシーバをさらにコンパクトに、低消費電力にする。パートナーは、容量変調器、1D周期性の遅波空乏変調器、さらに進んだアプローチも評価している。これらには、可変Si組成を持つGeSi電界吸収変調器、フォトニック結晶電気-屈折変調器が含まれ、狙いはマイクロメートルサイズのデバイス実現。加えて、さらに進んだ送信器回路では、ハイブリッドIII-V on SiレーザがSOI/SiNプラットフォームに集積される。
 プロジェクトに参加しているのは、Letiの他に、STMicroelectronics、フィニサ、Vario-Optics、Seagate、University Pavia, Univeristy Paris-Sud、University St. Andrews、 University Southampton, Ayming。