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自動車産業を変革するイメージング技術

November, 25, 2016, Lyon--イメージング技術は現在主に可視、3Dおよび暗視カメラで構成されているが、これが自動車分野に展開されようとしている。Yole Développementの調査によると、2015-2021の期間に販売額はCAGR 20%で成長する。システムで見ると、販売額は2021年に73億ドルに達する見込みである。
 ヨールが確認した9市場分野の中で、ADAS(運転者支援システム)カメラが最も重要であり、この分野だけで2021年の販売額の51%を占める。「ディスプレイ用」ではカメラも重要なアプリケーションであり、イメージング技術の発展に寄与することは明らかである。
 Yole Développementのレポート、「自動車用イメージング技術2016」は、可視カメラ、固体LiDAR、LWIRカメラ、3Dカメラをカバーしており、2015-2021の技術ロードマップを掲載している。
 自動車分野は、4つの主要トレンドに促されて大変革に直面している。環境効率、安全、デジタル接続、シェアドモビリティ。イメージング技術は、センシング革命の一部である。
 最初はスマートフォン用に開発された革新的技術を十分に利用することでエレクトロニクスは一歩一歩自動車分野に侵入してきた。今日ではイメージング技術は舞台の中央に出ようとしている。「2015年に車1台あたりのカメラの数は平均1台足らずだったが、2021年には3台を超える。つまり、自動車用イメージング機器は、3億7100万台となる」とヨールのイメージング、アクティビティリーダー、Pierre Cambou氏はコメントしている。
 カメラは当初、ハイエンド車両のADAS目的で搭載され、ディープラーニング画像分析技術が普及を促進した。「この技術を市場に出すきっかけを作ったのはMobileyeとOn Semiconductorで、CMOSイメージセンサを供給した」とヨールのシニアアナリスト、Eric Mounier氏は指摘する。
 自動車用イメージングの成長を促進するものに駐車支援アプリケーションがある。360°サラウンドビューカメラの販売量が激増している。米国では2018年までにリアビューカメラ搭載が義務付けられるが、その普及は鳥瞰図的視野を可能にする360°サラウンドビューカメラによって縮小する。
 ミラー置換カメラは、現状では知られていないが、その採用は主として訴求と自動車設計規則に依存する。ヨーロッパや日本はこのトレンドの最前線にある。
 固体LiDARはよく話題になるが、2021年までにはハイエンド車に搭載され始める。自動車メーカーが半自動ドライビングに対する要求の強さを感じ始めるにしたがい、コスト削減が普及の決め手になる。
 LWIR技術ベースの暗視カメラは当初、地位の象徴と見られていた。しかし、歩行者や野生生物の自動検出能力に対する評価がますます高くなってきている。LWIRソリューションは、したがって将来的にはADASシステムに組み込まれることになる。
(詳細は、www.yole.fr)