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ディスプレイ世界市場の供給過剰是正

August, 5, 2016, London--IHSによると、季節的な需要低迷と中国における新たな製造能力とにより、フラットパネルディスプレイ(FPD)供給は、2016年第1四半期に需要を20%上回った、これは2012年早期以来最大の供給過剰であった。
 市場は第2四半期に急速に是正が始まっており、2016年下半期の現在、驚くような逼迫状態に向かいつつある。供給は、2017年にはさらに厳しくなるとIHSは予測している。
 昨年後半および今年初めのパネル価格の急落により、コンシューマはより大きなTVsに購入意欲を示している。同時に、ノートブックとモニタ需要が安定し始めている。また、製造能力の拡大には制約がある、工場によってはメーカーが新しい、より複雑なプロセスを採用しており、さらに重要なことは、生産性の低い工場を閉鎖しているからである。
 「韓国(South Korean)パネルメーカーは、旧いLCD工場の閉鎖に特に積極的で、これには第5世代、第7世代の工場が含まれる」とIHSのシニアダイレクター、Charles Annisは指摘している。「今年後半に閉鎖になると見られるている韓国Gen7工場は大型製造向けの能力の約4%となる。FPD製造の歴史で最大の工場閉鎖となる見込みである」。
 IHSの「ディスプレイ供給需要&装置トラッカー」によると、大型FPDアプリケーションの需要は、2016年から2018年にかけて、年に5%から6%の成長が見込める。しかし、大型製造向けの能力拡大は2017年にわずか1%、2018年に5%である。2018年下半期までに市場は再び緩和状態に向かうと予測されている。これは、世界初のGen10.5工場も含めて、中国の製造能力が稼働するからである。
 「歴史的に、FPD市場は、工場稼働を削減し、製造能力拡大計画を遅らせることで自己是正してきた。中国のFPD製造の立上りにより、これらの戦略のいずれも2016年には起こりそうになかった。この状況により、他の地域のメーカーは現状の製造設備を前例のない、予想を超えた規模で合理化することになった」と同氏はコメントしている。