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世界と中国のOLED産業レポート、2016-2020

July, 19, 2016, Beijing--リサーチインチャイナ(ResearchInChina)によると、OLED市場は、ここ数年で世界的に急速に発展している。2015年の市場規模は130億ドル。技術と製造能力が進歩するにともない、OLED(5インチ程度の小型パネル)は、急成長するアプリケーションを見出し、LCDを置き換えると見られている。
 AppleがiPhoneでOLEDパネルを採用し始めると、デモンストレーション効果が表れ、需要が一段と刺激される。2020年まで、世界のOLED市場規模は、年平均成長率20%で伸びて331億ドルに達すると予測されている。
 アプリケーションでは、モバイルフォーンがOLEDの最大市場であり、2015年、OLEDパネルの76%以上はモバイルフォーン向けだった。将来的には、OLEDは、ウェアラブル機器、TV、照明、VRや自動車などの新しい分野での利用がますます増える。
 現在、世界のOLEDパネルメーカーは、主に韓国(South Korea)に集中しており、サムスンディスプレイ(Samsung Display)とLGディスプレイ(LG Display)のうち、サムスンディスプレイは主にモバイルフォーンで使われる中・小サイズに注力しているが、LGディスプレイはTV向けの大型製品に重点を置いている。両社は現在、製造能力を拡大している。
 2015-2017年にサムスンディスプレイは韓国で新しいOLED製造ライン建設のために総額36億ドルを投資する。これは、主に中・小OLEDディスプレイスクリーンで、スマートフォンなどの家電がターゲットになっている。2016-2017、サムスンディスプレイは、Appleの湾曲OLEDディスプレイパネル向けの製造装置に40億ドルを投資する。予定では、サムスンディスプレイの製造能力は2016年に30000~45000基板、2017年には45000基板に拡大する。
 LGディスプレイは現在、主にOLED TVとOLED照明に注力している。2014年9月、LGディスプレイは世界初の4K湾曲OLED TVを発売した。2015年末、LGディスプレイは、LG Chemの全OLED照明事業を買収。2015年7月、LGディスプレイは、韓国のGumi Plantに第6世代フレキシブルOLED製造ライン新設に1兆500億ウォン(KRW)投資を発表した。この製造ラインは、月産75000 pcs(使用するガラス基板による)、2017年上半期に量産スタートの予定となっている。

中国では、EverdisplayOptronics, BOE, Tianma Micro-electronics, およびVisionoxなど企業がOLED分野に進出してきている。
 EverdisplayOptronics,は、2017年にフレキシブルAMOLEDディスプレイスクリーン、2019年には折り畳める製品、2020年には湾曲型製品の開発を成功させるとされている。
 2015年11月21日、BOEの第5世代AMOLED製造ラインが内モンゴルOrdosで稼働した。これは中国本土初の5.5世代AMOLED製造ラインであるだけでなく、サムスンに次ぐ世界第2の5.5世代AMOLED製造ラインである。2016年BOEは、成都に第6世代LTPS/AMOLED製造ラインプロジェクトをスタートさせ、245億元(RMB)を投資してAMOLEDディスプレイを製造する。ターゲットは主に中・小型ハイエンドディスプレイ市場。Tianma Micro-electronicsは、中国初のAMOLEDパイロットラインを2010年に上海でスタートさせ、サンプルモデルを大量に生産した。同社の計画では、5.5世代製造ラインを新設し、3つの独立したOLED製造ラインを立ち上げる。2015年5月、Visionox の5.5インチAMOLEDの製造ラインが稼働。2016年Auto Chinaで、Great Wall MotorのコンセプトカーHaval HB-02にVisionoxのOLEDディスプレイスクリーンシステムが搭載された。これは、中国で車載システムで採用されるAMOLEDディスプレイスクリーンの最初の発表である。
(詳細は、www.researchinchina.com)