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ITU-T、業界初の40Gb/s FTTHを達成

March, 9, 2016, Geneva--ITU-Tメンバーは、40Gb/s対応パッシブ光ネットワーク(NG-PON2) ITU-T G.989シリーズ標準の最近の承認に従う。これは、ITU-T G.989.2修正案1の第1段階承認を受けたものであり、NG-PON2物理層仕様をさらにアップデートしたものである。
 NG-PON2は、10Gb/sを超える光アクセス速度を提供するためのシリーズの最初として、アクセスネットワーキング分野の重要な到達点である。
 NG-PON2は、トランスポート、アクセスおよびホーム向けのネットワーク、技術、インフラストラクチャのITU標準化専門グループ、ITU-Tスタディグループ15の成果である。
 新しい一連の標準は、家庭とビジネス、モバイルバックホールおよびフロントホール、その他のアプリケーションの光アクセス要求をサポートする共通の技術に対するオペレーターのニーズに対処する。主要オペレーターは、近い将来このようなシステムを導入することを目標に、NG-PON2システムのテストを行っている。
 NG-PON2は、多波長、ポイント・ツー・マルチポイント(1対多点)アーキテクチャに基づいており、その基本ソリューションは時間と波長の分割多重PON(TWDM-PON)である。典型的なTWDM-PONは、双方向で4~8波長で構成されており、各方向で最大80Gb/sのレートを実現する。個々の波長は、1加入者に10Gb/sまでの光アクセスを提供し、上り/下り波長は、2.5Gb/sでも動作可能。OLTとONU間の一般的な距離は40km、1つのOLTが最大256 ONUsをサポートできる。
 NG-PON2を導入するオペレーターは、前世代PON用に導入されている既存の光配信ネットワークを再利用することが可能である。NG-PON2の波長プランは、G-PON(ITU-T G.984シリーズ)、XG-PON(ITU-T G.987シリーズ)、無線周波数ビデオオーバーレイ(ITU-T J.185: ITU-T J.186)、およびOTDRと共存できる。
 NG-PON2は、1ギガビット対応G-PON(ITU-T G.984シリーズ)と10ギガビット対応XG-PON(ITU-T G.987シリーズ)の後継であり、主な強化ポイントは、送信と受信の双方で多波長動作、ONU波長可変である。NG-PON2は、ONU波長可変特性についての物理パラメータ、ONU波長割り当てとスイッチングを管理するメッセージベースのプロトコルを仕様化している。NG-PON2のONUマネージメントとコントロールはITU-T G.988を再利用する。また波長マネージメントは、ITU-T G.9802のガイドラインに従う。

ITU-Tの40Gb/s FTTH標準一式
NG-PON2シリーズは、3つの標準、ITU-T G.989.1, G.989.2 and G.989.3.で構成。
・ITU-T G.989.1は、NG-PON2システムの一般的要件を記述。
・ITU-T G.989.2は、NG-PON2物理媒体依存(PMD)層の特性を仕様化。
・ITU-T G.989.3は、NG-PON2のフレームフォーマット、メッセージ、データ伝送用プロトコルを仕様化。

 ファイバアクセスネットワーク向けの光システムの基礎となるITU-T標準は、ITU-T Study Group15のQuestion 2主導で作業を進める専門家によって開発されている。この専門家は、ファイバアクセスネットワークによって達成されるデータレートの強化のために作業を続ける。PONで、波長当たり25Gb/sのスタディが始まっている。目的は、PONシステムの容量を強化して、100Gb/s超とすることである。