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CAPEXや装置販売低迷でも2015年光コンポーネント販売は成長

January, 6, 2016, Eugene--ライトカウンティング(LightCounting)の調査によると、2015年の通信サービスプロバイダのCAPEXは前年比で落ち込んでいる。その理由は、チャイナモバイルのLTE導入、ボーダフォンのProject Spring、SPRINTのNetwork Visionを含め、世界中で大規模プロジェクトが完成したこと、縮小したことによる。それに対してメガデータセンタオペレータは投資を9%増としたが、これはプラスとは言え、これまで見てきた2桁成長よりも低い。
 ヨーロッパや日本の通貨が弱いこともサービスプロバイダのCAPEX減に寄与しているが、Web2.0ベンダの投資に対する影響は僅少でる。
 データセンタセグメントでは装置メーカーの売り上げはわずか3%成長だが、テレコムセグメントでは1%減となる。「ホワイトボックス」メーカーは引き続きデータセンタ装置セグメントに浸透してきているが、テレコム分野ではHuaweiとZTEの市場シェアが急増しており、他の既存ベンダは低迷している。SDNとNFVに対する強い関心も装置需要低迷の1要素になっていることもあり得る。サービスプロバイダがネットワーク計画を再考するために一息ついているからである。
 光コンポーネント企業の9月30日からの2015年の販売の伸びは装置レベルではわずかにプラス。データコムでは18%増、テレコムでは3%成長。主な理由の1つは、低速デバイスよりも価格が高い100Gbpsコンポーネント採用増である。中国のサービスプロバイダは多くの遅れたプロジェクトの追い上げに取り組んでいるので、中国における100GとFTTxオプティクスに対する力強い需要は2015年Q4も継続する見込み。
 3Q15主要製品カテゴリの販売では、EthernetとWDMが売上では2大セグメントであり、いずれもかなり健全な成長率で伸びている。光インタコネクトは急成長を示しているが、セグメントの規模はまだ小さく、3Q15の販売は5000万ドルをわずかに超えたレベル。FTTxは、中国のブロードバンド計画の加速に後押しされて高い成長率となった。一方、ワイヤレスセグメントは著しく低下した。しかし、2014年にチャイナモバイルが膨大な数のLTE装置を導入したため、予想通りの結果である。
 8月に発表した2015年の光トランシーバ市場の成長は25%の予測であり、力強い結果を仮定している。その後、光コンポーネント企業の中には2Q15にガイダンスを弱含みとしているところもあり、ライトカウンティングは2015年の光コンポーネント販売を25%成長から15%成長に修正。3Qの業績に基づいて、現在、ライトカウンティングは2015年の成長を13%に近づくてみている。とは言え、2015年通年の業界の収益は新たな記録を打ち立てることになり、40億ドルを上回る見込みだ。その理由の1つは、プライベート企業が業界平均よりも急成長しており、株式公開大手企業から市場シェアを奪い取っていることである。