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フラットメタレンズで微小広角カメラを作製

April, 20, 2022, Nanjing--南京大学の研究者は、メタレンズ(光を操作するためのフラットなナノパタン面)アレイを使って高品質の広角画像を撮る新しいコンパクトカメラを設計した。この種のイメージングで一般に必要となる大きくて重いレンズを除去することで、新しいアプローチは、スマートフォン、自動車やドローン向けのポータブルイメージング機器に組みこめる広角カメラを可能にする。

中国、南京大学のTao Liとチームは、その新しい超薄型カメラをOpticaに発表した。新しいカメラは、わずか0.3㎝厚であり、視野角120°以上でシーンの鮮明画像を生成できる。

広角イメージングは、見事な高品質画像を生み出す大量の情報を捉える際に有用である。自律走行車やドローンベースの監視などマシンビジョンアプリケーション向けに、広角イメージングは、性能と安全性を強化できる。例えば、自動車で後退しているときに、他の方法では見ることができない障害物を明らかにする。

「非常にコンパクトな広角カメラを作るためにわれわれは、それぞれが広角シーンのある部分を捉えるメタレンズアレイを使用した」とLiは説明している。「画像は、次に、つなぎ合わされて、広角画像を作る。画像品質にいかなる劣化もない」。

広角レンズの微小化
広角イメージングは通常、魚眼複合レンズ、他のタイプの多層レンズで達成される。チームは以前、メタレンズを使って広角カメラを実現しようとしたが、それらは低い画像品質、他の欠点に悩まされる傾向がある。

新しい研究では、チームはメタレンズアレイを使用した。各々が、異なる領域の照射角に焦点を合わせるように慎重に設計されている。これにより、各レンズが、広角物体あるいはシーンの一部を明確に撮像できる。各画像の最も鮮明な部分が、次にコンピュータでつなぎ合わされて、最終画像を生成する。

「メタサーフェスの柔軟デザインにより、各レンズの集束とイメージングパフォーマンスは、独立に最適化できる。これにより、スティッチングプロセスの後に、高品質の広角画像が得られる。さらに、アレイは、1層の材料を使って製造できるので、コスト抑制に役立つ」(Li)。

フラットレンズの細部
新しいアプローチを証明するためにチームは、ナノファブリケーションを使ってメタレンズアレイを作製し、それを直接CMOSセンサに搭載し、1 cm × 1 cm × 0.3 cm程度のプレーナカメラを作った。次に、このカメラを使って、距離15㎝でカメラの周りの湾曲スクリーンを照射するために2つのプロジェクタを使って作った広角シーンを撮像した。

湾曲スクリーンに投影された“Nanjing University”のイメージングで、新しいプレーナカメラと単一の従来型メタレンズをベースにしたものとを比較した。プレーナカメラは、全ての文字を明確に示す画像を生成し、視野角は120°以上だった、これは従来のメタレンズをベースにしたカメラの視野角の3倍以上である。

プレーナカメラは、この研究では、直径がわずか0.3㎜の各メタレンズを使用したと研究チームは説明している。チームは、これらを1㎜から5㎜に拡大し、カメラの画像品質を改善する計画である。最適化後、アレイは、各デバイスのコストを下げるために量産できる。