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US研究者、カメラを塩の粗粒サイズに縮小

December, 10, 2021, St. Louis--プリンストン大学とワシントン大学の研究者は、塩の粗粒サイズの超コンパクトなカメラを開発した。同システムは、メタサーフェスという技術を利用している。メタサーフェスには、160万の円柱(ポスト)が散りばめられており、コンピュータチップのように製造できる。

マイクロサイズのカメラは、人の身体の問題を見分ける大きな潜在力があり、また超小型ロボットを可能にするが、過去のアプローチで捉えた画像は、曖昧で歪んでいた。これは視野が限られていたためである。

研究チームは、塩の粗粒サイズの超コンパクトなカメラで、これらの障害を克服した。新しいカメラは、鮮明なフルカラー画像を生成できる。これは、体積が50万倍大きな複合カメラに比肩する画像である。研究成果は、Nature Communicationsに発表された。

カメラのハードウエアとコンピュータ処理の接合設計により同システムは、病気の診断や処置のための医療ロボットで侵襲性の少ない内視鏡を可能にする。また、サイズや重量に制約がある他のロボットのイメージングを改善する。数千アレイのそのようなカメラは、フルシーンセンシング、表面をカメラに変えるために使える。

従来のカメラは、一連の湾曲ガラス、プラスチックレンズを使って、光線を焦点に集束するが、新しい光学系はメタサーフェスを利用する。
 各ポストは固有の形状であり、光アンテナのように機能する。光波面全体を正しく設計するには、各ポストの設計を変える必要がある。マシンラーニングベースのアルゴリズムを利用して、光とポストの相互作用の組み合せは、今日までに設計されたフルカラーメタサーフェスカメラで最高品質の画像、最大視野を生成する。

カメラ開発の重要なイノベーションは、統合された光学面設計と画像を生成する信号処理アルゴリズムである。これにより自然光条件でカメラの性能を高めた。それに対して、以前のメタサーフェスカメラは、高品質画像を生成するには、ラボのピュアレーザ光、あるいは他の理想的な条件のレーザ光を必要とした(論文のシニアオーサ、プリンストンのコンピュータ科学准教授、Felix Heide)。

(詳細は、https://www.wnf.washington.edu)