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光ベースプロセッサ、マシンラーニング処理を増強

January, 28, 2021, Lausanne--国際研究チームは、シリコンチップで光を使って、従来の電子チップよりも遙かに高速に情報処理を行うフォトニックプロセッサを開発した。
 研究成果は、Natureに発表された。

国際研究チームは、光に注目し、新しいアプローチとアーキテクチャを開発した。これは、光ベース(フォトニック)プロセッサを使い一個のチップに処理とデータ蓄積を統合する。これは、遙かに高速に、また並列に情報処理することで、従来の電子チップを上回ることが示されている。

研究チームは、いわゆる行列ベクトル積のためのハードウエアを開発した。これは、ニューラルネットワーク(ヒトの脳を模擬するアルゴリズム)のバックボーンであり、それ自体がマシンラーニングアルゴリズムで用いられている。異なる光波長は相互干渉しないので、チームは並列計算に光の多波長を使うことができる。しかし、これをするに、EPFLが開発した別の革新技術、チップベース「周波数コム」を光源として使用した。

Tobias Kippenberg教授は、「人工ニューラルネットワークに周波数コムを適用するのはわれわれの研究が初めてである。周波数コムは、同一のフォトニックチップで相互に独立して処理される幅広い光波長を提供する」と説明している。

「マシンラーニング分野でタスクを高速化するため、光ベースプロセッサにより、複雑な数学的タスクの高速、高スループット処理が可能になる」とMünster UniversityのWolfram Perniceはコメントしている。「これは、電子データ転送に依存するグラフィックカード、TPU’s (Tensor Processing Unit)のような特殊ハードウエアに依存する従来のチップよりも遙かに高速である」。

フォトニックチップを設計、製造した後、チームは手書きの数字を認識するニューラルネットワークでそれをテストした。生物学からヒントを得たこれらのネットワークはマシンラーニング分野のコンセプトであり、主に画像、オーディオデータ処理で利用されている。「入力データと1個または、さらに多くのフィルタの間の畳み込み演算は、例えば、画像のエッジを判定するわれわれのマトリクスアーキテクチャに最適である」とオクスフォード大学材料学部、Johannes Feldmannはコメントしている。また、同大学、Nathan Youngbloodは、「波長多重を活用することで高速データ、コンピューティング密度が可能になる、つまりプロセッサ面積当たりの運用、これは以前には達成されていなかったことだ」と話している。

(詳細は、https://actu.epfl.ch)