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スタンフォード研究者、光と音を組み合わせて水面下を探査

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December, 23, 2020, Stanford--「光音響空中ソナーシステム」(PASS)をドローンに実装して、空中からの水中測量、深海の高分解能マッピングが可能になる。

スタンフォード大学の研究チームは、光と音とを統合して一見透過できないと思われる空気と水の界面を破り、水中の物体のイメージングする空中方法を開発した。

研究チームは、そのハイブリッド光音響システムが、いずれ利用されるようになると見ている。例えば、ドローンベースの空中からの生物学的海洋調査、沈没船や航空機の大規模空中捜査、地上の地形と同様のスピードと精細さで深海のマッピングなどのアプリケーションが考えられる。研究成果の詳細は、IEEE Accessに発表された。

「航空および宇宙レーダーおよびレーザベース、LiDARシステムは、数10年前から地球の地形をマッピングすることができる。レーダー信号は、雲や林冠さえ透過できる。しかし海水は、水中をイメージングするには吸収が大きすぎる。われわれの目標は、濁った水でも透過してイメージングできるロバストなシステムの開発である」と電気工学准教授、Amin Arbabianは話している。

主要な障壁は物理学に関係している。例えば、音波は空気を通して水に、あるい逆に進むことはできない。そのエネルギーは、他の媒質からの反射により99.9%以上が失われる。空気から水、水から空気へ戻る音波を利用して水中を見るシステムは、このエネルギー損失の二倍、つまり99.9999%のエネルギー損失に従うことになる。

同様にして、電磁波、光、マイクロ波、レーダー信号も、1つの物理的媒質から別の媒質に入る時にエネルギーを失う。ただしメカニズムは音の場合とは異なる。「光は反射からも一定のエネルギーを失うが、エネルギー損失の多くは、水による吸収である」とスタンフォード院生、Aidan Fitzpatrickは説明している。

この結果、空中から、また宇宙から、地上と同じように海をマッピングすることはできない。今日まで、ほとんどの水中マッピングは、関心のある所定域をトロールする船にソナーシステムを設置して行われた。しかし、この技術は緩慢でコストがかかり、大きな領域をカバーするには非効率である。

PASSは、光と音を組み合わせて、空気-水の界面を透過する。
システムは、まず空中からレーザを発射する。それは水面で吸収される。レーザが吸収されると、超音波が生成され、それが水柱を通って伝搬し、水中の物体から反射され、水面に戻る。

戻ってきた音波は、水面を破った時に、そのエルギーのほとんどは弱くなっているが、レーザで水中に音波を生成することで,研究チームはエネルギー損失が2度起こらないようにできる。

「われわれが開発したシステムは、損失を補填するだけの感度があり、まだ信号検出とイメージングができる」とArbabianは話している。

反射された超音波は、トランスデューサで記録される。ソフトウエアを使って、音響信号をつなぎ合わせ、水面下の特徴、物質の3D画像を再建する。

「空気よりも高密度の水あるいは媒体を透過する時に光が屈折、つまり曲がるのと同様に、超音波も屈折する。われわれの画像再建アルゴリズムは、超音波が水から空気に出るときに起こるこのベンディングを補正する」とArbabianは説明している。

従来のソナーシステムは、数100から数1000mの深さに浸透できる。研究チームは,開発システムは、最終的には同等の深さまで達することが可能であると考えている。

研究チムの目標は、ヘリコプタ、あいはドローンにこの技術を搭載し、水面から数10メートル上空を飛行することである。
(詳細は、https://news-media.stanford.edu)