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オスラム、グリーンLEDで新記録達成

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November, 11, 2014, Regensburg--公的助成を受け、オスラム(Osram Opto Semiconductors)がまとめ役を務めるHi-Q-LEDプロジェクトは、極めて効率が高く、また効率低下の少ないLEDを開発した。
 ドイツ連邦教育研究省(BMBF)の助成を受けているHi-Q-LEDプロジェクトは、グリーンLEDで先駆的な進歩を達成した。「グリーンギャップ」として知られる現象(グリーンスペクトラル域での効率低下)を大幅に抑制。この成果は、InGaN半導体をベースにしたグリーン発光のLED、波長530nm、スペクトル幅35nmで記録的な効率、Wあたり147ルーメン(lm/W)を達成。また、青色発光チップと蛍光コンバータを組み合わせて開発した別のグリーンLEDは、200lm/Wを超える記録的な効率を達成した。
 
InGaNグリーンLED
 従来のLEDは、500nmより上の波長で効率が著しく落ちる、「グリーンギャップ」という現象だ。このプロジェクトの研究活動によって駆動電流350mA(電流密度:45A/㎝2)、チップサイズ1㎜2で記録的な効率147lm/Wの狭帯域グリーンLEDが開発された。このLEDの中心波長は530nm、この電流密度で順電圧2.93V。発光層のキャリア密度減と著しく改善された材料品質が、このブレイクスルーの背景にある主要因。従来のグリーンLEDと比較して、効率の動作電流依存が著しく減少したため、このLEDプロトタイプは、より高い電流密度での大きなパフォーマンス改善を示しており、125A/㎝2で338ルーメン(lm)を達成している。InGaNベースLEDでは、光出力は、InGaN半導体だけで光出力が生成され、蛍光体波長変換をベースにするグリーンLEDと比べて、遙かに狭帯域の発光、スペクトル幅は約35nmとなっている。このブレイクスルーは、高い演色評価数を必要とする高効率のプロジェクションシステムにとって有効な技術である、とオスラムのプロジェクトマネージャ、Dr. Andreas Löfflerは強調している。何と言っても、高演色評価数、色域増は、より色鮮やかな高品質の画像を意味する。

蛍光体変換グリーンで記録的な効率>200lm/Wを達成
 一段と効率の優れた新しいグリーンLEDを実現するこのプロジェクトの2つ目のアプローチが、LEDのスペクトル幅が重要でないケースで始動している。確認された新記録は、チップサイズ1㎜2で209lm/W(210lm)、中心波長540nm、順電圧2.88V、駆動電流350mA(電流密度:45A/㎝2)。電流密度125A/㎝2では、光出力500lm超が可能であることが実証された。このように高い電流密度にもかかわらず、このデバイスの効率は160lm/W。効率は、1.5A/㎝2でピーク、最大274lm/Wを記録。オスラムのリサーチエンジニア、Dr. Thomas Lehnhardtによると、この並外れたパフォーマンスの数字は、チップと変換技術の相互作用を最適化した成果。「青色LEDチップの継続的な改善、最適化された励起波長、蛍光体コンバータの変換率向上が相俟ってこの記録破りのLEDが実現した」。
 現状では、この2つのLEDプロトタイプによって達成した前例のない数字は、まだ開発データでしかない。研究プロジェクトの成果をベースにして価格とパフォーマンスを最適化し量産向けの製品を開発するには、まだ時間が必要である。