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光をベースにした通信を改善するスーパーファースLED

October, 23, 2014, Durham--デューク大学(Duke University)の研究チームは、蛍光分子に通常よりも1000倍速くフォトンの放出をさせた。これは新たな速度記録であり、スーパーファースLED実現への重要な前進となる。
 LEDのON/OFF速度は遅いので、光をベースにした通信用途の光源としてLEDを利用するには限界がある。
 デューク大学准教授、Maiken Mikkelsen氏によると、研究チームが目標としているアプリケーションの1つはウルトラファーストLED。
 蛍光分子を強い光のそばに置くと、パーセル(Purcell)エンハンスメントと言う効果により分子のフォトン放出が高速化する。
 研究チームは、ナノキューブと金薄膜の間のギャップに蛍光分子を置くことで大幅な高速化が可能であることを発見した。
 最大効果を達成するために研究チームは、分子が反応する光波長と整合するようにギャップの共振周波数を調整する必要があった。
 チームは、コンピュータシミュレーションを用いて、ナノキューブと金薄膜の間に必要なギャップの正確なサイズを決め、セットアップを最適化した。ギャップはちょうど20アトムであることが分かったが、研究チームにとってそれは問題ではなかった。
 LEDを利用した将来の光ベースの通信を実用化するために、フォトン放出材料の高速化が重要になる。
(詳細は、Nature Photonics)