Science/Research 詳細

フルカラー円偏光を発生させるOLEDを開発

April, 25, 2023, 大阪--大阪公立大学大学院 工学研究科の八木繁幸教授、近畿大学理工学部応用化学科の今井喜胤教授らの研究グループは、イリジウム錯体を発光材料とする、フルカラー有機円偏光発光ダイオード(OLED)を開発した。
開発したダイオードに外部から磁力を加えることで、3D立体映像を映し出す際に使われる、らせん状に回転しながら振動する光「円偏光」を赤・緑・青・黄(RGBY)のフルカラーで発生させることに成功した。さらに、加える磁力の方向を変えることで、全ての色の円偏光の回転方向を制御できることも明らかにした。
この研究成果を用いることで、有機円偏光発光ダイオードの製造コストを安く抑えられる可能性があり、将来的に、新しいタイプのフルカラー3D表示用有機ELディスプレイ等の製造や、高度な次世代セキュリティ認証技術の実用化に繋がることが期待される。

研究成果は、2023年4月3日に、有機EL分野の国際的な学術誌“Organic Electronics”にオンライン掲載された。

(詳細は、https://www.omu.ac.jp)