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韓国のITディスプレイメーカー、LCDをOLEDで置き換え

October, 11, 2016, London--IHS Markitの分析によると、中国の生産能力増強により、韓国のLCDパネルメーカーは、LCDディスプレイの利幅はいずれ蝕まれるとの認識に達しつつある。これは、拡大が続く中国の生産能力と価格競争によるものである。したがって、韓国メーカーは、将来を有機LED(OLED)に賭けようとしている。
 低下する利幅と減速する市場の成長のために、ITディスプレイはカテゴリはLCDディスプレイメーカーが撤退する最初の製品ラインになった。
 最初に撤退を始めたのはサムスンディスプレイ。同社は昨年、Gen5製造プラントを中国のタッチ&モジュールメーカーに売却した。今後、さらに多くの工場再編が、特にITパネル専用の工場で予想される。
「HPやレノボなどのブランドは、ノートブックパネルが過剰状況になると見ており、したがって在庫を低レベルにとどめようとしていた。サムスンディスプレイのこのような移行により、2016年第3四半期には、ブランドによってはパネル不足を来す可能性がある」とIHS Markitのシニア主席アナリスト、Jason Hsu氏はコメントしている。

 IHS Markitの調査によると、2015年、サムスンディスプレイは、3000万ノートブックパネルを供給した。同社の最近の工場再建計画で、2016年にはノートブックPC LCDパネル出荷は1200万ユニットに落ち込み、2017年には400万となる。今年は1800万ユニットのギャップが生じ、これはブランドが製造要求に応えるための他の供給源を見つけられないことを意味する。
 2016年のサプライチェーンミックスを検討すると、HPが他社よりもこうした変化の影響をより多く受けていることが明らかである。サムスンディスプレイからの出荷が第1四半期の110万ユニットから、第2四半期には35万ユニットに落ち込んでいる。とは言え、HPは同社の生産ニーズに十分なパネルを確保するために他のパネルメーカー、例えばInnoluxに発注を変更した。
 BOEは、サムスンディスプレイがこの市場から撤退したことで利益を得ている別のパネルメーカーである。BOEからのパネル出荷は、Q1の490万ユニットから、Q2には720万ユニットに増加した。BOEは、2017年にノートブック事業を3600万ユニット以上に拡大すると予測されている。BOEが初めてノートブック用パネルを出荷したのは2009年。現在、最大ITパネルサプライヤの一社に成長した。さらに、BOEはGen8工場を中国重慶に持っている。重慶工場からのノートブックパネル出荷は、物流の効率化が進んでいるため、来年急速に伸びると予測されている。
 LGディスプレイとサムスンディスプレイは、かつてAppleにノートブックパネルを出荷していた。しかし工場再編、特に酸化物製造能力の再配置により、Appleでは潜在的なパネル不足と起こり得る生産数量低下への懸念があった。このため、Appleは新しいMacBook Proには別のパネルサプライヤを追加し、サムスンディスプレイの事業変更のリスクを分散させると予測されている。