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コンポーネントとアプリケーション毎にVLC/LiFi市場分析

June, 10, 2016, San Francisco--グランドビューリサーチ(Grand View Research)の調査によると、世界の可視光通信(VLC)/LiFi市場は、2015年に4億5480万ドルだった。通信技術の普及拡大とインターネットユーザ数の激増が予測期間を通じて市場の成長を促進すると予測されている。先進国のデータトラフィック増が、予測期間にこの技術の普及増の原動力になると見られている。
 セキュア、高速、信頼度の高いネットワークに対する要求の高まりが、LiFi産業成長に貢献してきた。加えて、データ利用の増加によるスペクトル不足も影響してネットワークプロバイダは高効率でロバストなインターネットサービスに転ずるようになっている。VLCは無料、セキュア、ライセンス不要である。したがって、RFスペクトル不足に十分に対処できる。
 小売り分野の屋内の場所決めやモニタリングに対する認識向上は、今後8年で需要に火をつけると予測されている。自動車&輸送、機内通信、スマートフォンなど様々なアプリケーションにおけるLEDベース照明システム採用は、強い影響を与える原動力となる。
 市場は、LED、フォトディテクタ、マイクロコントローラなどのコンポーネントでカテゴライズされている。LEDベースVLCデバイスは、2015年の販売額の40%以上を占めた。これらは、デジタル的な一連のバイナリ―ナンバーのON/OFFができる。赤、緑、青色LEDの混合を使い、光にデータをエンコードできる。これには、点滅レートを変えて光周波数を変える。
 コンポーネントは、スペクトルの異なる部分を使ってデータ伝送を支援する。LEDの進歩が、光を高速無線通信に使うソリューションに貢献してきた。
 2015年、フォトディテクタは、売り上げシェアの30%超を占めた。フォトダイオードのような、伝送信号で一般に使用されるフォトディテクタは、センシングや画像検出に利用できる。マイクロコントローラは、パル幅変調(PWM)などたような変調技術を使ってデータの変調を支援する。マイクロコントローラコンポーネントセグメントは、2015年に9500万ドルを超えた。
 この調査で分析されたアプリケーションに含まれるのは、小売り、自動車&輸送、家電、ヘルスケア、防衛&セキュリティと航空機。小売アプリケーションが、2015年には販売額全体の30%超を占めた。
 VLCは、小売店の屋内エリアで場所決めコンポーネントとして使用され、最新の優先販売促進商品を見せることで顧客のショッピングエクスペリアンス向上に役立つ。LEDや蛍光ランプは、スマートフォンで検知できる点滅光を発し、屋内のナビゲーションをサポートする。
 自動車&輸送アプリケーションセグメントは、中でも最速成長が期待されており、2016-2024年にCAGR 80%を超える拡大が見込まれている。LEDや車の通信コンポーネントの技術的進歩が、交通および車のライトへの採用を促進すると見られている。
 2015年、北米の可視光通信し市場は、世界の売り上げシェアの40%超を占めた。これは、栽培用照明、産業&商業、航路表示灯を含むアプリケーションが伸びたためである。
 APAC市場は、2015年、9500万ドル規模だったが、日本、韓国、中国などの国々でVLCコンポーネントの製造能力増により、大きな成長が見込まれている。