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ロボットの手に内蔵光ファイバセンサを利用

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October, 21, 2015, Pittsburgh--カーネギーメロン大学(Carnegie Mellon University)の研究チームによると、光センサは他に類を見ないほどロボットハンドに適している。同研究チームは、多数の光センサを組み込んだ3本指ソフトロボットハンドを開発した。また、伸縮自在の新しいタイプの光センサも開発した。
 ファイバオプティクスを使うことで研究チームは、ロボットハンドの各指に14個の歪センサを埋め込むことができた。これにより、指先がどこに接触しているかを判断でき、1/10ニュートン以下の力を検出できる。新しい伸縮自在光センシング材料は、このバージョンの手には組み込まれていないが、ソフトなロボット皮膚に使用して潜在的にもっとフィードバックが得られるようにできる。
 「日常環境でロボットが予期せぬ力に安全に反応して自律的に動作するようにさせたいなら、今よりもセンサの数が多いロボットハンドが必要になる」とロボット工学准教授、Yong-Lae Parkは言う。「人の皮膚は、指先だけで何千の触覚センサを含んでおり、クモは個々の脚に数百の機械的受容器を持っているが、NASAのRobonautのような最先端のヒューマノイドでさえ、その手と手首に42のセンサしかない」。
 従来の圧力センサや力センサを増やすことは問題がある。手首が複雑になり、壊れやすく、電動モータや他の電磁デバイスからの干渉の影響を受けやすいからだ。しかし、一本の光ファイバに数個のセンサを持たせることは可能だ。CMUハンドの個々の指のセンサの全てが4本のファイバに接続されている。理論的には、一本のファイバで足りる。また、光センサは電磁干渉の影響を受けない。
 人が危険を冒して活動できないような制御環境で働く産業用ロボットは、非常に限られた数のセンサで極めて正確な操作ができる。しかし、CMUなどのロボット工学者は、ごく普通に、安全に人と相互作用できるソフトロボットを開発しようとしており、触覚および力センシングに対する関心の高まりが必要になっている。
 ロボットハンドの個々の指は、人の指の骨格構造を真似ており、間接で接続された指先、中間ノード、ベースノードを持っている。骨格の「骨」は3Dプリントされた硬いプラスチックであり、力を検出する8個のセンサを持つ。3つのセクションのそれぞれがソフトシリコーンゴムスキンで覆われている。ここには接触箇所を検出する6個のセンサが埋め込まれている。1個の能動腱が働いて指を曲げ、それに対してパッシブ伸縮腱による拮抗する力で指を伸ばす。
 機械工学の学生、Leo JiangとKevin Lowが開発した手は、市販のFBGセンサを組み込んでおり、光ファイバによって反射される光波長のシフトを計測することで歪を検出する。
 優位点はあるものの、従来の光センサは十分に伸びない。ガラスファイバは全く伸びず、ポリマファイバでさえわずか20~25%しか伸びないのが普通だ。この点は、広範な動作が重視される手のようなデバイスでは、制限要因になる。Parkは以前に伸縮性の高いマイクロ流体ソフトセンサを開発している。これは液体導体で満たされたチャネルであるが、作製が難しく、液体が漏れると面倒になる。
 Parkは、機械工学学生、CMUのCeleste To、テキサス大学のTess Lee Hellebrekersと共同で、市販のシリコーンゴム合成を使って、伸縮性の高い柔軟な光センサを開発した。このソフト導波路は、反射ゴールドで補強されている。シリコーンが伸びると、反射層に割れ目が生じ、光が逃げるようになっている。光損失を計測することで研究チームは歪や他の変形を計算することができる。
 Parkによると、この種の柔軟光センサは、ソフトスキンに組込み可能である。そのようなスキンは、CMUの手のソフトコンポーネントと同様に、接触を検出できるだけでなく、力も計測する。