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ロチェスタ大学、レーザで作製した表面構造が撥水金属に

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February, 12, 2015, Rochester--ロチェスタ大学のChunlei Guo教授は、レーザを使って金属を超撥水、つまりスーパーハイドロフォビック材料に変えた、これにより材料は一時的なコーティング不要となる。
 スーパーハイドロフォビック材料は防錆、氷結防止、公衆衛生など多くのアプリケーションに使える。
 Applied Physicsに発表された論文には、同大学光学研究所のGuo教授の研究チームが、込み入ったマイクロ構造、ナノ構造のパタンを作製して金属に新たな特性を付与する、強力で精密なレーザパタニング技術について説明している。この技術は、研究チームの以前の研究成果をベースにしており、そこでは同様のレーザパタンニング技術を使って金属をブラックに変えた。Chunlei Guo氏によると、この技術を使うことで、単にスーパーハイドロフォビックであるだけでなく、強い光吸収の多機能表面を造ることができる。
 また、この工程の大きな利点の1つは、金属表面に造られた構造は本質的に材料表面の一部であり、したがって刷れて剥がれ落ちることはない。金属が水を跳ね返すのはこのパタンである。
 「材料は非常に撥水性が強く、事実上、水は跳ね返る。さらに水が表面に再度戻ってきても、もう一度跳ね返し、表面から水を落としてしまう」とGuo氏は説明している。このプロセス全体は1秒とかからない。
 作製された材料は、フライパンに焦げ付き防止コーティングとして一般に使用されているテフロン(Teflon)よりも遙かに滑りやすい。レーザ加工の金属と異なり、テフロン台所用具はスーパーハイドロフォビックではない。テフロンコート材料で水を落とそうとすると、水が滑り落ちるまでに、表面を約70°傾ける必要がある。Guoの金属では、5°以下の傾斜で水は転がり落ち始める。
 水がスーパーハイドロフォビック表面から跳ね返るにともない、水はチリ粒子も集めて取り去る。この自己洗浄特性をテストするために研究チームは、掃除機から通常の埃を取り出して、処理した表面に放出した。わずか3滴の水でチリ粒子の約半分が取り除かれた。表面が完全にきれいになるまでにはわずか12滴の水で事足りた。さらによいことに、表面は完全に乾いたままである。
 キャンプ場などのラトリン(下水道設備のないトイレ)にスーパーハイドロフォビック材料を組み込むと、水洗設備がなくてもきれいなままに維持できる。
 研究チームは、超短パルスレーザを用いて金属面の加工を行っている。
 現在、1×1インチの金属サンプルにパタン加工するのに1時間かかる。この工程をスピードアップする必要があり、現在、レーザを用いた表面パタニングの高速化に注力する計画を立てている。また、この技術を他の材料、例えば半導体、誘電体などに適用していく研究も進めている。