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3Dプリンタで複合的な高多孔質ガラスを製造

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December, 26, 2019, Zurich--ETH研究チームは、3Dプリンティングプロセスを使い、複雑で高度に多孔質のガラス物体を作製した。この基盤には、UV光で硬化できる特殊レジンがある。

3Dプリンティングを使いガラス物体を作ることは、簡単ではない。世界中でわずか数グループの研究チームだけが、積層造形法を使ってガラス製造を試した。その一部は、溶融ガラスをプリントすることで物体を作製したが、欠点は、これが極高温と耐熱装置を必要とすることである。他のグループは、室温でプリントできる粉末セラミック粒子を使った。次に焼結してガラスを作製した。しかし、この方法で作製した物体は、あまり複雑ではない。、

ETH-Zurichの研究チームは、3Dプリンティングで複雑なガラス物体を製造する新技術を利用した。その方法は、ステレオリソグラフィに基づいている、これは1980年代に開発された最初の3Dプリンティング技術の一つである。
 研究チームは、特殊レジンを開発した。これはプラスチック、ガラス前駆体が結合した有機分子を含む。研究成果は、Natural Materialsに発表された。

物体を「成長させる」ために使う光
 レジンは、市販のDigital Light Processing技術を使って加工できる。これは、UV光パタンでレジンを照射する必要がある。光がレジン当たるところはどこでも、硬化する。ポリマレジンの感光成分が、露光点で架橋結合するからである。プラスチックモノマが結合して迷路のような構造を形成し、重合体を造る。セラミックベアリング分子が、この迷路の空隙を満たす。

こうして物体は層ごとに構築できる。研究チームは、各層で様々なパラメータを変えることができる。孔のサイズ、弱い光強度は、大きな穴になり、強い照射は小さな孔になる。「偶然に発見したが、これを使ってプリントされた物体の孔のサイズに直接影響を与えることができる」と複合材料グループのKunal Masaniaは説明している。

研究チームは、シリカとホウ酸塩やリン酸塩を混ぜ、それをレジンに加えることで、層ごとにマイクロ構造を変えることもできる。複雑な物体は、様々なタイプのガラスからできる、その技術を使い同じ物体に統合することさえできる。

研究チームは、次に、このようにして作製されたブランクを異なる2つの温度で加熱する。600℃でポリマフレームワーク焼き切る。次に1000℃付近でセラミック構造をガラスに圧縮する。加熱プロセス中、物体は大幅に縮小するが、透明になり、窓ガラスのように硬くなる。

これら3Dプリントされたガラス物体は、まだサイコロ程度のサイズである。ボトル、飲用グラス、あるいは窓ガラスなどは、この方法では作製できない。Masaniaが強調するところによると、それはこのプロジェクトの実際の目標だった。

目的は、どちらかというと、3Dプリンティングプロセスを利用して複雑な形状のガラス物体製造の実現性の証明だった。とは言え、その新技術は単に人目を引く工夫ではない。研究チームは、特許を申請しており、現在、その技術を使いたいスイスのガラス製品ディーラーと交渉している。