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マルチマテリアル3Dプリンティングを使ってソフトロボティクス作製

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February, 4, 2019, Singapore--シンガポールと中国の研究チームは、ソフトロボットで使える、高速応答、剛性、可変(FRST)ソフトアクチュエータ、可動機械要素を開発した。研究成果は、Advanced Functional Materialsに発表された。
 固定部分を持つ従来のロボットシステムは、オペレータにとって脅威となることがある。それに対して、ソフトアクチュエータやソフトロボットは、周辺環境への優れた適応性があり、周囲の人々にとって安全性が向上する。しかし、シリコーンラバーなど、材料固有の柔らかさは、荷重耐性力を制約している。
 ロボットと対象物の相互作用中にその適応性を犠牲にすることなく、ソフトロボットシステムの荷重能力増に役立てるために、研究チームは熱活性化形状記憶ポリマ(SMPs)利用を探究した。SMPsは剛性を可逆的に2、3桁変えるだけでなく、3Dプリンティングにも適合している。とは言え、これまでのところ、SMPベースソフトアクチュエータは、一般に、低速応答、小さな可変性など限界がある。
 この研究では、シンガポール工科設計大学(UTD)、中国上海交通大学(SJTU)の研究チームは、有限要素シミュレーションとハイブリッドマルチ材料3Dプリンティングを使ってFRSTソフトアクチュエータを設計、製造した。これは、32sec衣内に軟化、硬化サイクルを完了できる。
 「われわれは、商用インクジェットマルチマテリアル3Dプリンティング技術とダイレクト・インクライティングアプローチを使い、完全プリントFRSTアクチュエータを作製した。剛性可変は、内蔵SMP層によるものであり、高速応答は、内蔵の加熱、冷却素子により可能になる」と同プロジェクト共同リーダーの一人、SUTDアシスタント教授、Ge Qiは説明している。
 SMP層をアクチュエータ本体に組み込むことで、柔軟性や適合性を犠牲にすることなく、120倍までその剛性を強化した。研究チームは、可変導電回路を利用した。これは、局所加熱によってSMPのラバー状態を活性化するために銀ナノ粒子インクでプリントした。圧縮空気でアクチュエータを変形させると、SMPは流体チャネルで導入されるクーラントで冷却され、アクチュエータは特異的形状で固定される。
 研究チームはコンピュータモデルも作成し、FRSTアクチュエータの機械的、熱-電気的動作をシミュレートした。これらのモデルはFRSTアクチュエータ設計ガイドに利用することができ、荷重能力強化を洞察できる。
 「プロトタイプの高い荷重能力と形状適合性を示すために、3つのFRSTアクチュエータを持つロボットグリッパを考案し、任意の形状、10g以下~1.5kgまでの様々な重量の物体をつかみ、持ち上げられることを示した」とSJTUのGu Guoying教授は話している。