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青色半導体レーザー装置の世界最高出力1kWを達成

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January, 30, 2019, 大阪--NEDOプロジェクトにおいて、島津製作所と大阪大学は、青色半導体レーザ装置の世界最高出力1kWを実現した。これは、同プロジェクトで昨年達成した出力の10倍である。
 この高出力化によって、従来の青色半導体レーザ技術では難しいとされている数ミリメートル厚の銅や金のレーザ切断加工の実現に向けて前進した。この技術は、航空・宇宙・電気自動車などの産業において、部品加工に活用されることが期待される。
 島津製作所と大阪大学は、1月30日から2月1日まで東京ビッグサイトで開催される「TCT Japan 2019」に、今回開発した青色半導体レーザ光源、光源を搭載した加工装置、実際に加工したサンプルなどを出展し、デモンストレーションを行う。

今回の開発成果
(1)青色半導体レーザ光源単体の高出力化・高輝度化
出力200W、輝度2.6×106W/cm2(直径100µm)の青色半導体レーザ光源を開発した。レーザ光源単体としても、世界最高の出力と輝度を達成することができた。
 これまでの世界最高値は、このプロジェクト成果の従来品が達成した出力100W、輝度1.3×106W/cm2(直径100µm)であり、出力、輝度ともに2倍の結果が得られた。

(2)複数レーザの集約技術(レーザビームコンバイニング技術)
青色半導体レーザ光源単体から出力されたレーザを1本の光ファイバに集約するために、レーザビームコンバイニング技術を新たに開発した。この技術は、複数の光ファイバに入力されたレーザを1本の光ファイバに集約して出力するものである。入力側光ファイバの小径化と高い出力および輝度の両立を実現したことで、(1)で開発した高輝度青色半導体レーザ光源単体から出力されるレーザ5本を直径400μmの光ファイバに集約し、出力1kWを達成した。集約後の出力側光ファイバでも直径400µmの細さを実現しながら、レーザ加工に必要な高輝度特性を確保している。

 島津製作所と大阪大学は、1月30日から2月1日まで東京ビッグサイトで開催される3Dプリンティング/AM(Additive Manufacturing)技術の総合展「TCT Japan 2019」に、今回開発した青色半導体レーザ光源、光源を搭載した加工装置、実際に加工したサンプルなどを出展する。

今後の予定
 NEDOプロジェクトにおいて、島津製作所と大阪大学は、青色半導体レーザ光源のさらなる高出力化と高輝度化を目指すとともに、レーザビームコンバイニング技術をさらに改良し、レーザを集約する光ファイバのさらなる小径化を進める。
 島津製作所は、今回開発した単体のレーザ(出力200W、輝度2.6×106W/cm2、直径100µm)光源を、同社が展開する青色半導体レーザ光源「BLUE IMPACT」シリーズに加えることを予定しており、2020年度の製品化を計画している。
(詳細は、https://www.nedo.go.jp)